2015年 女子W杯 決勝 アメリカ女子vsなでしこジャパン 連続失点で完敗も堂々の準優勝
カナダ女子W杯、決勝 アメリカ女子代表vsなでしこジャパンの試合をNHK BS1の中継でテレビ観戦しました。
ついに2大会連続の決勝の舞台となりました。怪我で離脱した安藤も、ベンチに入りました。勝って連覇なるかという試合でした。
試合展開
なでしこの先発は、GKに海堀、CBに岩清水と熊谷、右SBに有吉、左SBに鮫島、ボランチに阪口と宇津木、右SHに川澄、左SHに宮間、2トップに安大儀見と大野という布陣でした。
決勝トーナメントに入ってからは先発メンバーは変わらずです。
立ち上がりから、アメリカが攻勢に出る。前半3分にアメリカのCK。低いボールを入れられて、これをロイドに決められてしまう。
さらに、前半5分、サイドからのFK。これも低いボールを入れられて、最後はロイドに押し込まれて、連続失点となってしまう。
なでしこは、ボールをつなぎながら、反撃のチャンスを狙うが、アメリカの守備ブロックにひっかかってしまい、なかなかチャンスがつくれない。
そんな中、前半14分、アメリカの右サイドからボールを入れられと、岩清水が頭に当てるものの、ボールが浮いてしまい、これをホリデーに蹴りこまれて3失点目を喫してしまう。
さらに、前半16分には、ロイドにロングシュートを決められて4-0となってしまう。前半18分には、アメリカがCKから、またもロイドが頭で合わせるものの、左に外れて助かる。
なでしこは、宇津木が左SBに回り、鮫島が左SHに上がる。宮間がボランチに入る。
前半23分、阪口のミドルシュートはGKが抑える。ようやく、このゲームの初シュートとなる。
アメリカはモーガンが左から切れ込んでシュートも、これは海堀が抑える。
前半27分、右サイドから川澄がボールを入れると、大儀見が受けて反転してシュート。これが決まって、なでしこが1点を返す。
アメリカはすかさず反撃に出て、モーガンがシュートも枠を外れる。なでしこは、大儀見が受けて鮫島に展開。鮫島のクロスはクリアされるが川澄が拾って大儀見にあずけて、戻したボールを宮間がシュートもGKがキャッチする。
前半33分、岩清水に代えて澤を投入する。澤がボランチに入って、阪口がボランチに下がる。さらに、前半39分には、川澄に代えて菅澤を投入する。大儀見と菅澤の2トップとなり、大野が右SHに回る。
終盤、アメリカに押し込まれるものの、これはしのいで前半を4-1で終える。
後半、なでしこが勢いよくプレッシャーをかけるが、次第にアメリカが押し返す。
アメリカが立て続けにチャンスをつくるが、ここはなんとかしのぎ切る。
逆になでしこは後半7分、FKのチャンスに澤が競り合ったところを相手がバックヘッドの形となり、そのままゴールに吸い込まれる。なでしこが2点差に詰め寄る。
しかし、後半9分のアメリカのCK。中央で競り合いとなって逆サイドに流れたボールを、折り返されてシュートを決められてしまう。5-2と再び3点差となる。
後半14分、大野に代えて岩淵を投入する。
岩淵がなんとか、ドリブルで流れを変えようとするが、なかなかチャンスにつながらない。
それでも後半17分、宮間のクロスのこぼれを宇津木がミドルシュートも右に外れる。アメリカはモーガンがシュートに持ち込むも枠を外れる。
後半23分、宮間が入れたボールを岩淵が落として大儀見がシュート。しかし、その前に澤がファウルを取られる。
アメリカはCKから、ヘディングシュートもバーの上をこえる。
なでしこは、熊谷、坂口、宇津木の3バックとなり、前線を菅澤、大儀見、岩淵の3トップの3-4-3とする。
後半28分、なでしこはボールをつないで、有吉がクロス。岩淵がうけるもののシュートは打てず。はねかえされたボールを有吉が狙うがブロックされる。
後半29分には、CKのこぼれを阪口がミドルシュートも浮いてしまう。
後半31分、宮間のクロスに菅澤が頭で合わせるものの、ワンバウンドしてそのままGKがキャッチする。
後半35分、FKのチャンスに澤が飛び込むが、CKに逃れられる。このCKは、ショートCKから岩淵に当てて宮間がクロス。こぼれたボールを宇津木が縦にボールを入れるもクリアされる。
後半44分、宇津木のシュートは跳ね返されるが、こぼれ球をひろって菅澤がシュートもゴールならず。
なでしこが、最後まで得点を狙い続けるが追加点をあげる事は出来ず。試合は、このままアメリカが5-2で勝利した。なでしこジャパンは連覇ならず、準優勝となった。
戦評
立ち上がりの連続失点がすべてでした。立ち上がりの2失点。さらに、16分間に4失点で、ほぼ試合が決まってしまいました。
この時点で、なでしこが勝てる見込みはほとんどなくなっていました。それでも、なでしこは残りの時間を使って、少しでも勝てる可能性を狙っていました。
前半に大儀見がすばらしいゴールで1点を返すと、後半にはオウンゴールで2点差まで追いすがりましたが、その直後の失点で3点差となってしまいました。
後半は、リスクをかけて人数を前に残しながら攻め込んだものの、追加点は奪えませんでした。宮間のボールの精度から、何度か決定機になりかかりますが、ゴールにはつながりませんでした。
それでも、勝ち目のないゲームから少しでも可能性をひろげていったのは、なでしこの真骨頂でしょう。もしかしたら、なでしこなら逆転出来るかもと思ってしまうところがありました。
立ち上がりの失点がなかったら、このゲームももう少し競ったゲームになったかもしれないと思うと残念ですね。それでも、2大会連続の決勝進出で、準優勝は胸を張っていいでしょう。
今回のなでしこは、前回大会から引き続きのメンバーが多く、世代交代が進みませんでした。その分、成熟度をあげて、決勝まで勝ち上がってきました。優勝はなりませんでしたが、次につなげる事は出来たと思います。
来年のリオ五輪までは、あまり大きなメンバー変更はないでしょうから、そこで一区切りとなるのではと思います。まずは、リオ五輪の出場権を得て、再び世界一に挑戦してほしいですね。
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