2015年 女子W杯 準々決勝 なでしこジャパンvsオーストラリア女子 粘り強く圧勝
カナダ女子W杯、準々決勝 なでしこジャパンvsオーストラリア女子代表の試合をNHK BS1の中継でテレビ観戦しました。
ベスト8でアジア勢同士の対戦となりました。ここのところは、オーストラリア相手には負けていないものの、侮れない相手です。
試合展開
なでしこの先発は、GKに海堀、CBに岩清水と熊谷、右SBに有吉、左SBに鮫島、ボランチに阪口と宇津木、右SHに川澄、左SHに宮間、2トップに安大儀見と大野という布陣でした。
オランダ戦と同じ顔触れとなりました。GKは山根が復帰かという話もありましたが、海堀のままいくようです。
立ち上がりからなでしこが試合を優位にすすめる展開となります。
前半8分には、裏へのパスを受けた大野がワンタッチでループシュートもバーの上をこえてしまいます。
さらに、川澄がミドルシュートをねらうものの、枠を外れます。
前半11分、オーストラリアに裏をつかれるものの、岩清水がスライディングでボールをカットして海堀がおさめて助かります。
なでしこがボールを回す時間が長くなるものの、なかなかチャンスは作れなくなります。
前半20分、鮫島の突破からおりかえすが、大野には届かず。
さらに、前半21分、川澄からのクロスに大野がシュートもバーの上をこえます。
前半28分、オーストラリアはFKから頭で合わせるものの左に外れます。
さらに、前半31分には、オーストラリアが左サイドから攻め込み、最後はシュートで終わるものの、これはブロックします。
前半32分、大野からのお年を受けた宮間がミドルシュートを狙うが、GKがはじきだしてCKとなります。
このCKは、岩清水がヘディングで合わせるものの、相手に当たって防がれます。
前半は、なでしこが優位にすすめながらも得点ならず。0-0で折り返します。
オーストラリアが前からプレッシャーをかけてきたものの、なでしこはあわてずに対処します。
後半6分、大儀見にボールが入るとドリブルでしかけて、川澄へパスを出すものの間に合わず。
オーストラリアにチャンスをつくられるものの、決定機は作らせず。
後半14分、大儀見から大野へつないで、右サイドの川澄へスルーパス。川澄は突破できなかったが、キープして有吉へ。有吉がライン際から折り返すと宮間が飛び込んでヒールで合わせるものの枠を外れてしまいます。
なおも、なでしこが攻勢にでるものの、なかなか得点が奪えず。オーストラリアも、両サイドが守備に追われる時間が多くなり、攻めに出ていく時間がまったくなくなります。
後半27分、大野に代えて岩淵を投入します。
後半28分、鮫島のクロスははねかえされます。
後半32分、大儀見から川澄がボールを受けてシュートも相手に当たってCKに。
このCKは、跳ね返されます。
なでしこは、FK、CKとチャンスはあったものの、決定機とはならず。
後半40分、川澄のクロスに大儀見がジャンピングボレーで合わせるものの、惜しくも右に外れます。
後半42分、なでしこのCK。熊谷が競ってこぼれたボールを宇津木がシュート。さらに、岩清水がシュートも防がれてしまうが、こぼれたボールを折り返すと岩淵が積めてスライディングで押し込むゴールを奪います。なでしこが、ついに先制点を奪います。
後半45分、坂口に代えて澤を投入します。
最後は、オーストラリアのミドルシュートを海堀がキャッチして、タイムアップとなります。なでしこが1-0で勝利して準決勝進出を決めました。
戦評
試合内容としては、ほぼ完ぺきな試合でしたが、ゴールだけが遠かったという展開でした。最後の最後で、岩淵が決めてくれた事はおおきかったですね。
なでしこは、相手のストロングポイントをプラン通りに封じ込める事に成功しました。暑さの影響もあり、オーストラリアは後半の反撃する体力があまり残っていないようでした。
ただ、なでしこもチャンスは作りながらも、枠を外したり、オーストラリアの粘り強い守備に得点を挙げられなかった事で、疲労感はあったと思います。それでも焦れずに、最後まで得点を狙い続けた結果が勝利に結びつきました。
試合を重ねるごとに、なでしこジャパンの状態はよくなっているように見えます。2011年W杯を席巻したパスサッカーだけではなく、ロングボールを使ってどんどん裏へ放り込む事もあり、相手しては的を絞りづらい状況ではないでしょうか。2012年のロンドン五輪準優勝時の粘り強い守備も戻ってきました。
決勝トーナメントでは、ドイツ、フランス、アメリカとは反対側の山という事で、ここまでは自分たちのサッカーが出来れば勝てる状況でした。それでも、しっかりとそれを成し遂げる辺りは経験なせるわざだと思います。
準決勝の相手は、開催国カナダを下したイングランドとの対戦となりました。2011年大会では唯一の黒星を喫した相手で、なでしことしてはあまり得意ではない相手です。しかし、この相手に勝たない事にはファイナルにはすすめないわけなので、じっくりと対策をとって2011年大会のリベンジも果たしたいところです。
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