強行!!Jリーグが2015年からの2ステージ制・ポストシーズン導入を決定
Jリーグが、2015年からの2ステージ制・ポストシーズンの導入を決めました。
突如湧いて出た2ステージ制とポストシーズン
Jリーグ内で協議は進められていたようだが、先日降って湧いてでたように、2015年からの2ステージ制とポストシーズン導入が決定的との報道が出て来た。
J1は15年から前後期制へ ポストシーズンで年間王者決定 ― スポニチ Sponichi Annex サッカー
Jリーグが2015年シーズンからJ1の前後期制と、各期優勝クラブや年間最多勝ち点のクラブなどが年間優勝を争うポストシーズン方式を導入することが確実になった。10日、複数の関係者の話で分かった。11日の ...
2ステージ制の復活の話は、昨年もあったものの準備期間の問題などで導入を見送ったはずだったが、いつの間にか決定という話になっていて、まったく寝耳に水だった。
確かに、2ステージ制を見送ったものの、サポーターの反対を受けたものというよりは、単純に制度などの詰めが甘く導入できる段階でなかったというのがあった。ただ、それにしても、決定間際になって急に報道されてくるというのは、いささか小賢しいやり方に見えてしまう。
さらに翌日には、新聞各社などでも報道され、17日のJ1・J2合同委員会の承認をもって2015年からの2ステージ制とチャンピオンシップの実施が決定するという事になっていた。
事前に出回っていた開催方式をみても、かなり無理がある制度のようにも見え、ACLの出場権など決まっていない事も多く、今の段階で決めてしまうのか!?というのが信じられなかった。
▼朝日新聞デジタル:J1、15年から2ステージ制 チャンピオンシップ実施 - スポーツ
▼J1を15年から前後期の2ステージ制へ - J1ニュース : nikkansports.com
▼Jリーグ 15年から2ステージ制&ポストシーズンを実施 ― スポニチ Sponichi Annex サッカー
実際、週末に行われたJリーグでは、2ステージ制反対の弾幕が貼られるなど、Jリーグサポーターによる抗議活動もあったばかりだ。
これを受けてというわけではないだろうが、サッカーキングのインタビューに答える形で、Jリーグ事業本部長の中西大介氏がその真意を語っている。
[緊急インタビュー]Jリーグ、2ステージ制導入の真意を問う 中西大介(Jリーグ競技・事業本部長インタビュー) – サッカーキング
もちろん1リーグ制が理想であることは、JリーグもJクラブも共通認識として持っています。ただ、先ほどから申し上げているように、Jリーグ全体が更なる成長を遂げるために、新しい取り組みを導入することが必要で ...
内容を見てもらえば分かる通り、これまでの言い分とは大差がない。Jリーグがこのまま行けば尻すぼみになるというような危機感を述べているわけだが、その解決策が2ステージ制でありポストシーズン導入という道筋が見えてこない。
2ステージ制への疑問符
2ステージ制やポストシーズン導入で山場を何個も作るという考え方ではあるが、それがリーグ戦での集客に結びつくは未知数だ。
今回のポストシーズンはレギュレーションも複雑でわかりにくい。これにより、シーズン終盤に一定の盛り上がりはあるのだろうし、試合数が増える事で集客も増える算段だろうが、これが本当にJリーグの魅力を伝える事になるとは思えない。
西部謙司さんのコラムや、Goal.comのコラムでも2ステージ制への疑問を投げかけている。
▼【西部謙司特別コラム】Jリーグの2ステージ制を考える~Jリーグ案の疑問点と西部的ポストシーズン案、名づけて『ACLチャレンジ』~ : 犬の生活 西部謙司WEBマガジン POWERED BY EL GOLAZO
▼コラム:2ステージ制への回帰は正しい選択なのか? - Goal.com
1年間とおして戦って勝ち点で1位のチームが、たった数試合で優勝できない可能性があるというのは何とも不公平な話だ。Jリーグとしても1ステージ制が制度的には一番いいという認識ではあるようだが、結局のところ目的はそこではないというところで話が噛み合わない。
2015年シーズン J1開催方式
そして、本日(9/17)に2015年シーズンのJ1リーグの開催方式が正式に決定してしまった。結局、あらたな議論はされたという感じもなく、全会一致で決まったようだ。
▼Jリーグ - 2015シーズン以降のJ1リーグ戦大会方式について
この方式によると、年間勝ち点1位のチームがシードされて、チャンピオンシップ進出が決定する。
さらに、各ステージ優勝チームと各ステージ2位のチームがトーナメント戦で争うスーパーステージを勝ち上がったチームがチャンピオンシップ進出が決定する。
この両チームが、チャンピオンシップで戦い、J1リーグ優勝チームとなるという事だ。
大会方式の理不尽さとJリーグへの不信感
単純に考えてみても分かる通り、年間勝ち点1位のチームが、各ステージで1位または2位と重複する可能性は高い。そうした場合のスーパーステージのレギュレーションは決まっておらず、場合によっては各ステージ2位同士でいきなり決勝戦という事もありえる。
さらに、チャンピオンシップはH&Aではなく、一発勝負のようで。年間勝ち点1位でも、両ステージを連覇しても、優勝できない可能性が出てくるわけだ。
もちろん、スーパーステージとチャンピオンシップの開催でリーグ戦の3節分早く終了させなければならない。これまで以上に過密日程となる。
J1リーグはJ2に比べてチーム数は少ないものの、日本代表の活動があるたびにリーグ戦は中断し、さらにナビスコカップ、シーズン終盤には天皇杯もある。日本代表の活動にかかわらず通年でリーグ戦を行うJ2リーグよりも日程的には過密となっているのが現状だ。
現状でも、日程が過密になる事での試合の質が下がるなどの問題が出てきているわけで、さらに過密となる日程で新しく観戦に来た層が定着するのかは疑問だ。
今回J1リーグが導入しようとする大会方式が、どう考えても無理があったり理不尽だったりする事がわかる。個人的にも、2ステージ制やポストシーズンには反対だ。
Jリーグの観客が伸び悩んでいるというのは、既存のファン・サポーターも認識はしているし、それに関して何かしら手を打たねばというのは判らない訳ではないが、昨年同様にいつの間にか話が湧いて出てきて決まってしまうというのはJリーグに対する不信感となる。
もし、今回の決定に対してサポーター達が抗議の意思を示すにしても、試合観戦をボイコットするなどのやり方では、そもそも応援クラブの経営を圧迫するだけで何のメリットもない。結局のところ、既存のファン・サポーターたちは観戦には来るしかないだろうと高をくくっているのが見え透いてしまうのが余計に不信感を増幅させる。
ポストシーズンをやるならば
2ステージ制や、ポストシーズンには反対だが、Jリーグを盛り上げる為という事を考えれば、なんらかの盛り上がりは必要にはなるだろう。例えば、西部さんの案にあるポストシーズンでACL出場権を競わせるのも1つの案としては賛成できる。
日程問題は解決出来ないかもしれないが、リーグ戦で1位のチームが優勝チームになるというのがクリア出来るからだ。
あるいは既に決まった開催方式に近い形にするならば、J1優勝チームはあくまで年間勝ち点1位のチームとし、それとは別にチャンピオンシップを開催し、チャンピオンシップを勝ち上がったチームは別なタイトルとすればいい。
この方式ならば、ACL出場枠を、J1王者、ナビスコ王者、チャンピオンシップ王者、天皇杯王者と振り分ける事も出来る。
決まってしまった事ではあるが、本当にこのやり方しかなかったのか!?というのはやはり疑問が残る。過密日程を解消する事だって試合の質を上げるという意味では大きいと思うのだが。もっともっと、アイデアは出て来なかったのか!?とも思うし。今回の決定がJリーグとしての汚点にならない事を願うばかりだ。
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