2012年 J1昇格プレーオフ決勝 大分トリニータvsジェフユナイテッド市原・千葉 すり抜けたJ1昇格【J特】
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J1昇格プレーオフ決勝 大分トリニータvsジェフユナイテッド市原・千葉の一戦を観戦しに東京・国立競技場へ行ってきた。
試合前にはゴール裏自由席がほぼ埋まり、メインスタンド、バックスタンドの半分以上がジェフサポーターというホームの様相を呈していた。
試合経過
ジェフの先発は、準決勝と変わらず。GKに岡本、CBに智と竹内、右SBに峻希、左SBに渡邊、ボランチに勇人と健太郎、右SHに米倉、左SHに谷澤、トップ下に兵働、トップに藤田という布陣。
18.藤田 | |||
15.兵藤 | |||
39.谷澤 | 11.米倉 | ||
16.佐藤健 | 7.佐藤勇 | ||
27.渡邊 | 33.高橋 | ||
5.山口智 | 3.竹内 | ||
1.岡本 |
序盤、主導権を握ったのはジェフだった。セットプレーも含めてチャンスを作り出す。
サイドから崩しで米倉がヘディングで狙う惜しいチャンスもあったが、ゴールの枠を捉えきれず。
徐々に試合は、膠着状態となる。20分を過ぎるとトリニータがセットプレーのチャンスが続き。ジェフは守勢に回る時間が長くなる。
それでも、トリニータの得点は許さず。ジェフも攻撃のチャンスがあった。
前半36分の兵働のFKは惜しくも相手GKにはじき出される。枠は捉えていたが、ややコースが甘かった。
その後は、両チームともに激しい中盤の攻防となる。結局、得点は生まれず0-0で折り返す。
後半もジェフがペースを握る展開となる。
ジェフはサイドを起点にチャンスをつくり、CK、FKでのチャンスも再三あったもののゴールを上げられず。
後半12分のFKも、竹内の頭にピタリと合うがGK正面に飛んでしまった。
トリニータもときおりカウンターからチャンスを作ったが、ジェフがうまく守りきり、またミスもあって事なきを得ている。
ジェフは主導権を握りながらチャンスをゴールに結びつけられず。逆にトリニータは、後半28分、森島のシュート。岡本の手も届かなかったが、わずかに枠をはずれて助かった。
その後、ジェフも決定機をつかむものの最後のところでうまくいかず。
0-0では昇格できない、トリニータは、林、高松を投入してくる。
後半40分、米倉に代えて荒田を投入する。
その直後の後半41分、クリアボールを森島がゴール前に送る。これに反応した林がフリーで抜け出して岡本と1対1に。林が岡本をかわすループシュートをはなち、これがゴールに吸い込まれる。トリニータが土壇場で先制点をあげる。
ジェフは、健太郎を下げてオーロイを投入する。勇人のワンボランチで、オーロイ、藤田の2トップ、その下に荒田という布陣。兵働が右SH。
オーロイの頭にボールを集めるジェフだったが、セカンドボールはひろえてもそこからの展開がうまくいかない。
長い5分のロスタイムも最後までゴールを上げられず。試合はトリニータが1-0で勝利した。
8.オーロイ | 18.藤田 | ||
14.荒田 | |||
39.谷澤 | 15.兵藤 | ||
7.佐藤勇 | |||
27.渡邊 | 33.高橋 | ||
5.山口智 | 3.竹内 | ||
1.岡本 |
戦評
残り時間4分+アディショナルタイムというところからJ1昇格を逃してしまい、残念過ぎる結果となった。
試合全般をみれば、ジェフが主導権を握り続けた試合だったと思う。失点の場面は、荒田の投入の直後のちょっとした隙だった。
実際、あの場面、自分自身も荒田のポジションを確認していたら、気がついたら林が抜け出していた。岡本なら止めてくれるという期待も虚しく、林がきっちり決めてしまった。
その後、オーロイを投入してパワープレーに出る訳だが、トリニータの集中力と運動量が落ちなかった。リーグ戦のベルマーレ戦では、オーロイからの繋ぎで同点ゴールを奪えたが、あの時はベルマーレの方がかなり疲弊していてジェフの選手の動きについていけてなかった。
マークはされていても、オーロイの方が頭ひとつ抜け出していて、セカンドボールも比較的拾えていたと思うが、そこからの展開が出来なかった。トリニータの反応が速く、ゴールに迫れなかった。
あの時間帯に荒田を投入したのはどうか!?という話もあるが、こればかりは何とも言えない。もちろん、1点取って勝ちきるというサインだった訳だが、それによって後ろがおろそかになったと言うのは遠因にこそなるが、大きな影響ではないだろう。
実際、ほんの一瞬の油断だったと思う。ほんの刹那の隙を突かれたという事になる。そこを逃さなかった、森島と林が上だったという事。
ただ、試合全般を考えたら、先制できる場面は何度もあったはずで、あの時間帯まで得点を奪えなかった事のほうが直接的な敗因の気がする。
昨年までのチームメイトだった林にゴールを決められたのはせめてもの救いだろう。痛烈すぎる恩返し弾だった。
林の場合は京都時代に、大分がJ2降格に直結するゴールを上げており、今度はJ1昇格を決めたゴールを上げたというところでこれもまた因縁深い。
負けはしたもののシーズン終盤から続く好調を維持してくれた。最後はあっけない、信じられない敗戦だったが、J1時代に残留争いを続けていた頃から昨シーズンまでには、シーズン終盤は尻すぼみという形で、毎年の用に監督も変わって戦術も変わっていた。
今シーズンは、J1昇格には結びつなかったが、1年通した成果が見えたシーズンだったと思う。
とはいえ、プレーオフがなければ、ここまでのモチベーションは維持出来なかっただろうが、そういう意味でもジェフに取ってはよかったプレーオフだった。
来シーズンは、自動昇格でのJ1昇格を目指そう。そのためには、今のチームをベースに上積みするのが一番だと思うのだが・・・。
最後は負けてしまったものの、ここ数シーズンで一番楽しいシーズン終盤だった。リーグ戦5位だったのだから、余分に2試合を楽しめたのは、お得だったと思っておこう。
選手評価
GK 岡本 6.0
DF 竹内 6.5
DF 山口智 6.0
DF 渡邊 6.0
DF 高橋 6.0
MF 勇人 6.0
MF 健太郎 6.0
MF 谷澤 6.5
MF 米倉 6.5
MF 兵働 5.5
FW 藤田 5.5
FW 荒田 -
MF オーロイ 6.0
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