ロンドン五輪アジア最終予選 U-22日本vsU-22シリア 成長の証の決勝点
ロンドン五輪最終予選のU-22日本代表vsU-22シリアの試合をNHK BS1の中継でテレビ観戦した。
日本の先発は、GKに権田、CBに鈴木と濱田、右SBに酒井宏樹、左SBに比嘉、ボランチに山口と扇原、トップ下に山田直輝、右MFに東、左MFに大津、トップに大阪という布陣だった。
9.大迫 | |||
14.大津 | 10.東 | ||
15.山田 | |||
16.山口 | 3.扇原 | ||
5.比嘉 | 4.酒井宏 | ||
12.濱田 | 13.鈴木 | ||
1.権田 |
前半開始直後は、シリアのプレッシャーに押し込められる状況がつづく。
なかなか、中盤でパスがつなぎきれず、苦しい状況になってしまった。
それでも、次第にパスもつなげるようになり、大迫が前線でいい動きをしてチャンスをつくっていた事で、リズムがよくなり始める。
シリアは両サイドとトップの選手がいい選手だなという感じ。10番の選手は体も強そうで日本の選手も手を焼いていた。
日本がペースを握り始めると、シリアも中々攻撃に転じる事ができなくなる。
シリア陣内で試合をすすめて、優位に立つ日本。
何度かチャンスがあったものの、最後のところでゴールが奪えず。0-0のまま終盤へ。
前半終了間際の44分にショートコーナーからの扇原のクロス。これに濱田が頭で合わせてゴール。日本が、バーレーン戦に引き続き、前半終了間際に1点を先制する。
1点を追うシリアは後半開始から、プレッシャーをかけて日本を押し込んでいく。
日本は、またも受身に回ってしまうが、冷静に対処できている。
逆に、今度は日本が主導権を握りチャンスを作る。
後半6分には大阪がドリブル突破をはかり倒されるがファウルは取ってもらえず。
ここから、しばらくは、日本がペースを握れるようになる。シリア陣内に攻め込む事が多くなるが、追加点が奪えない。
逆に後半20分過ぎからはシリアのチャンスが増え始めた。何度か危ない場面はあったがゴールを許さず。
後半26分には、大迫がドリブル突破からシュート。これは相手GKに防がれるも、こぼれ球を東がシュートするも、山田の背中に当たってしまいゴールならず。後半、ここまでで最大のビックチャンスを逃す。
すると後半30分、バックラインに戻されたボールを10番のアルスマに渡してしまう。
日本のゴール方向を向いたアルスマがそのままドリブル突破。鈴木と酒井が競り合うものの、お互いに躊躇した間を突破されてしまい、最後は権田との1対1をうまく決められてしまった。シリアに追いつかれて1-1となる。
日本は、大迫に代えて永井を投入。さらに、後半36分には山田に代えて山崎を投入する。
同点に追いつかれてから、チャンスらしいチャンスが作れてない日本。永井や山崎といった交代で入った選手がなかなか効果を発揮しない。
だが、だが、後半41分。逆サイドからのフィードを受けた比嘉がドリブルで縦に突破をしかけて、中央へクロス。これが、大外から走りこんでいた、大津の頭にピタリと合う。
大津のダイビングヘッドが決まり、日本が勝ち越しに成功する。
同点に追いつかれて以降、これといったチャンスがなかっただけに、大きな1点となった。
ホントに、たった1回のチャンスを決めたような格好になった。
終盤、ロスタイムもなんとか凌ぎ切り、最後は大津に代えて山本を投入し、時間もうまく使った。苦しい試合だったが、なんとか逃げきり、日本が3連勝を飾った。
11.永井 | |||
7.山崎 | 14.大津 | ||
10.東 | |||
16.山口 | 3.扇原 | ||
5.比嘉 | 4.酒井宏 | ||
12.濱田 | 13.鈴木 | ||
1.権田 |
さすがに、これまでグループ首位を走っていただけあって、シリアは強かった。
特に攻撃面での鋭さは、これまでの相手とは違っていた。両ウイングが何度も突破をしかけてきて、体が強いトップのアルスマがキープ、あるいはドリブル突破してきて手を焼いた。
ただ、守備面では、前には強いけど、案外裏が空いていて、ひとつ抜けるとビッグチャンスという感じでもあった。まぁ、それでも、よく守っていたと思う。実際チャンスの数程得点にはならなかったし。
ホームでここまで苦しむとなると、来年のアウェイシリア戦は少々心配になる。
もちろん、ここで勝てば、五輪予選突破に大きく前進はするのだが、敗れると得失点差勝負に持ち込まれる可能性が高いので、残りの2戦が厳しくなる。
海外組の宇佐美や宮市、A代表に召集されている清武、原口が入れば攻撃陣はより豪華にはなるのだが、実際どれだけのメンバーが呼べるかもわからないので当てにならない。
今いるメンバーで頑張るしかない。ただ、大津の台頭は非常にいい刺激になりそうだ。
逆に、エースの永井は、逆に途中出場であまり自分の持ち味が出せなくて、少々心配。トップの大迫も調子はよさそうだが、ゴールがないのが気になうところ。
正直、他のグループよりは楽だなとは思ってたけど、始まってみると予選はやっぱり簡単ではないなという感じだ。このメンバーで五輪を経験できないのは大きな損失だ。プラチナ世代を含めて、過去の五輪でもここまで平均点が高いチームはないのだが、U-20W杯を逃し続けているので、五輪は経験してもらいたいのだ。
この世代はおもしろい。海外組を含めたベストメンバーを呼べれば、ロンドン五輪はそうとう楽しみになるハズだ。本気で目指せば、メダルも夢ではないと思っている。
最後に、中東での放送映像だと思われますが、大津のゴールシーンをyoutubeより。
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