2010年 総括 ジェフ編
大分、遅くなってしまったが、ジェフユナイテッド市原・千葉の2010年シーズンを振りかってみたいと思います。
ジェフは、J2初戦のアウェイ ロアッソ熊本戦でいきなり洗礼を受ける形になる。
リードを守りきれずに、ロスタイムに失点。引き分けスタートとなる。
続く、ホームのサガン鳥栖戦では、このときまだ調子が出てなかった相手に勝利を収めるものの、第3節の徳島ヴォルティス戦。好調だった相手に、3-0とリードを許す展開。1点は返したものの、完敗を喫する。
試合自体は見てないし、直接関係はないのかも知れないが、個人的にはこの後のアウェイ恐怖症の元凶になるような一戦だったと思う。
序盤戦で出遅れてしまったものの、第10節時点で2位と好位置につける。
とはいえ、この時点ですでにアウェイで2敗。最終的に、首位の柏レイソルが2敗しかしてない事を考えるとかなり苦しいスタートだったかもしれない。
第12節のホーム アビスパ戦で引き分け、次節試合のなかったジェフはヴァンフォーレに抜かれて3位転落となる。
ただ、このときは直接対決も残していたし、ヴァンフォーレを追いぬく事は出来るだろうと思っていた。
しかし、アウェイヴァンフォーレ戦で引き分けに終わり、シーズン中1度もヴァンフォーレを追い抜く事はなかった訳だが・・・。
それでも、3位はキープしてW杯後の後半戦を迎える。
いきなり、ホームのコンサドーレ札幌戦で出鼻をくじかれる。まぁ、あのゲームはコンサの戦略にまんまとハマった形ではあったが、0-3と完敗。今シーズン初のホームゲームでの敗戦となった。
その後、ホームでは勝っていたものの、アウェイでは一向に勝てない。
じりじりと4位アビスパ福岡に差を詰められて迎えた、アウェイ福岡戦。
先制したものの、逆転負けでついに4位転落。
ここに来ても、アウェイ病が治らず、痛恨の1敗となった。
さらに、続くホーム柏戦では力の差を見せつけられて完敗。
もし、今シーズン監督交代という荒療治をするとしたらこのタイミングだったろう。
実際、その後の勝ち点の積み上げ次第では逆転昇格もありえたはずだったし。
結局、江尻監督が続投する事にはなったが、チーム状態は前半戦より不安定だった気がする。
この後、アウェイのカターレ富山戦での勝利で久々にアウェイで勝利した事もあり3連勝するが、またまた躓く。
日程の関係で、アウェイ戦が多くなっていたのだが、横浜FCに競り負けて、ホームでヴァンフォーレに完敗、さらにアウェイのコンサ戦でも負けて、今シーズン初の3連敗。
3位アビスパを猛追しなければならない時期に、痛恨の連敗であった。
この連敗で、昇格はかなり難しくなってはいたが、まだ可能性は残っていた。
5位のヴェルディでアウェイで快勝。ホームで最下位のギラヴァンツ北九州戦に苦しみながらも勝利とアビスパになんとか食いついてはいたのだが・・・。
続く、アウェイのザスパ草津戦で、2-0と完敗。これで、J1昇格が数字上も消滅する。
愛媛戦でアウェイ5勝目を上げるも時既に遅し。最終戦の徳島戦では、アウェイで負けた借りを返したかったが、最終的に追いつくのが精一杯。引き分けで終わって、なんとも締まらない最終戦になった。
ここで、西部さんの、草津戦後の振り返りを確認してみる。
残念ながら昇格はできませんでした。アビスパ福岡との勝ち点5差から8差に離され、2試合を残して3位以内の可能性が消滅してしまった。 まだ2試合残していますが、昇格できなかったという事実を踏まえて、いったんここで今季をまとめてみたいと思います。
今シーズン、西部さんのスタンスとしては、常にポジティブシンキングでジェフを見るというスタイルだった。バルセロナ成分などという話もしていたし、江尻監督のやりたいサッカーってのもある程度考えてはいたのだと思う。
ただ、この記事に関しては、これまで一切触れてこなかった、批判めいた事までも言及している。
この記事に関して、西部さんはなぜシーズン中にこういう事を書かなかったのか!?西部さんはブレているという批判めいた事も聞かれたが、こればっかりは西部さんに聞いてみないとわからない。
ただ、通常のサッカージャーナリストしての記事と、「犬の生活」の記事はスタンスが異なるので難しいところである。それと、西部さんは事あるごとに、何かに関して弾糾していくようなタイプというよりは、戦術的な話が多い人だし。
後は、ジェフというチームを応援する上での信条的なものもあるのだろう。シーズンが終わるまでは、何があっても応援し続けるというのを変えたくなかったんじゃないのかな。
実際、この記事は早々にアップされていたし、J1昇格がならなかった場合に、既にシーズン中にある程度書く内容を決めていたのかもしれない。
逆に、もし逆転でJ1昇格を決めていたら、この記事の大部分は幻の記事になっていた可能性もある。
なんて風に考えるのでした。
全体の大枠としては、西部さんの意見に賛成な部分が多いので、個人的に思った事だけ書いてみたいと思います。
チームの補強が十分だったかというと、これがまたが微妙なところです。
ある程度出来る選手はたくさんいました。実際、J1でも通用するような選手も多かったと思います。ただ、J2で勝ち上がる上では、不十分だったとは思います。
序盤戦こそ、そこそこ点が取れていたけれど、後半戦はあまり点が取れていなかった。
苦しい時に点が取れる選手がいなかったと思う。実際、得点数では上位3チームに水を開けられています。
今シーズン、なんで点を取れなかったかというのは、いろいろあるとは思うんだが、一つはJ2レベルだったら圧倒できるだけの得点力のある選手がいなかったというのもあると思う。ネットは最終的に、10点取ったけど助っ人としては不十分。
今シーズン、いろんな選手が点を取ったけれど、最終的にJ2得点王を争うような選手はいなかったというのがある。J1昇格を争うようなチームで、そういう選手が誰もいないってのはどうよ!?というのはあります。
後は、江尻さんは選手を変えすぎるという批判もよくあったんだが、これは個人的には選手側の問題も大きいと思っている。
代表格では、ヨネ辺りがそうなんだが、1シーズン通して安定したパフォーマンスを得られた選手が少なかった。ヨネは怪我もあったので仕方ない部分もあったが、2得点した次の試合が必ずといっていいほど低調というのは、監督としてはなかなか使いづらいものがある。
結果的に、調子をいい選手を使おうとすると、ころころ先発が変わるという自体になってしまう。もちろん、多少調子が悪くても我慢して使うという選択肢もあっただろうが、今シーズンはムダに選手層が厚かっただけに、サブのメンバーや、ベンチ外のメンバーの事を考えるとそれも難しかったんじゃないだろうか!?
これは、得点力不足の話とも被るんだが、とくかくセットプレーからの得点が少なかったという印象がある。アレックスも良いボールが蹴れるし、ヤザ、大介、浩平、中後と言いボールを蹴れる選手はいたはずだが・・・。
ここぞという時に勝ち切るには、やっぱりセットプレーから得点が取れないと難しい。おそらく、アウェイで勝てない理由の一つもこれにあるんじゃないかと思っている。
どんなに出来の悪い試合でもセットプレー一つで勝てるゲームがあれば、また流れが違ってたんじゃないかと思う。
今シーズン、結果的に、J1昇格とチームのスタイルを作り上げるという二兎を追うような目標が結果的には仇になった格好。もちろん江尻監督の力不足というのはあるのだけれど、それを承知での監督続投だったと思うわけで、これはもう江尻監督の育成をもになって三兎を追っているようなものだったとも言える。
これは、いろんな人が言ってるけどJ2を甘くみていたとしか言いようがない。ジェフの様に、ずっとJ1でやってきたチームの陥りやすい罠だったと思う。
江尻監督の手腕とチームのスタイルを考えると、やはりシーズン中に補強が欲しかったのとは思ってします。そういう意味では、強化の方の動きが見えない1年でもあった。
神戸さんがやった事と言えばシーズン前の補強くらいという印象なのだ。もしかしたら、台所事情が苦しくて、シーズン中の補強は無理だったのかもしれないが、傍から見れば何もしてないように見られても仕方がないと思う。
フロントに関して言えば、三木社長はまぁ、社長としてはよくやったとは思う。
J2陥落してなお、あれだけのスポンサーを引き止めていられたのは三木さんだからだと思っているので。ただ、経営者としてはいいが、サッカークラブの経営者としては足らなかったのかもしれない。J2で戦うという事に関して資金面以外で、見通しが甘かったとも言える。
然るべき補強がなかったとは思うが、J1昇格を逃したのはやはり選手の問題も大きい。
さっき書いたが、1年を通して安定したパフォーマンスをみせてくれた選手が少なかった。
GKも、岡本と櫛野はそれぞれにいい選手だけど、それぞれに足りない部分があって、どっちがいいというのは難しかった。
DF陣は、両サイドバックにケガ人が多くて苦しんだ。鎌田も、思ったほど働けなかったかなという感じで、渡辺はほとんど怪我で棒に振ってしまった。
アレックスは、どちらかというと攻撃面での働きが大きくて、アレックスの左サイドバックは諸刃の剣でもあった。ただ、アレックス個人の働きは十分だったとは思う。
台所事情もあって、坂本が入ったり、良太が入ったりと落ち着かなかった1年だった。
それと同時にCBも苦しかった。茶野が何度か怪我で戦列を離れてしまったり、ミリガンもW杯メンバーに入るかどうかって事で抜けてたり、W杯後は怪我でシーズンの大半いなかったし。
ここも、良太や坂本が入らなきゃいけない試合もあったりで、戦力的に十分かと思いきあ、そうでもなかったというポジションだった。
あとは、福元がなぁ、大分時代からするとちょっと伸び悩んでるのかな!?という印象です。もっと、やれる選手だと思うのでね。
中盤。アンカーの位置は山口が一番効果的ではあったけれど、どうしても攻撃面での厚みが出なくなってしまうというところもあって、中後にもがんばってもらいたかったかなという1年でした。ただ、山口はチームの心臓として、支えてくれていたとは思います。
勇人、浩平、大介とその前のポジションをやってたけど、勇人はある程度安定したパフォーマンスではあったけれど、オシムさん時代を考えるともう少し点に絡んで欲しかったかなとは思う。
浩平に関しては、ウイングで使われたりもしたけれど、個人的には物足りないパフォーマンスだったと思います。これは、浩平自体そういうタイプではないとので、酷な話ではあるけれど、キャプテンシーという点で物足りなかった。ゲームの中で徐々にキャプテンらしい一面が出てきてくれればなとは思ってたんだが・・・。
どちらかというと、自身がキャプテンマークを巻いてない試合では控えめだったけれど、勇人の方がキャプテンらしいと思ってしまう。トークバトルの時も思ったけれど、以前よりかなり大人になったなというか、しっかりしてきたなという印象もあるし。実際のところ影のキャプテンと言ってもよかったかもしれない。
大介は、プレシーズンマッチの鹿島戦での活躍もあって、後半戦ブレイクしかかったんだけれど惜しかった。もっとやれると思うし、来シーズンは彼が中心になるくらいじゃないと。
両ウイングとトップ下。クロッサータイプの選手を入れるときは、太田が重宝されていたんだけれど、セットプレーと同様にいいクロスを上げてる割には得点に結びつかなかった。これは、どちらかというと受け手の選手の問題が大きいのだろうけど、残念でした。
倉田、ヤザ、ヨネ、深井、村井と使われてきたが、どの選手を使ったらいいのかってのは迷うところですね。倉田はシーズン序盤は大活躍だったけど、後半戦はいいパフォーマンスが見れなかったのが残念。
ガンバ時代はそんなに試合に出てなかったってのと、序盤戦である程度出来るって思ってしまったのだろうね。おそらくシーズン序盤に比べて、泥臭いプレーが後半戦は減ってしまったなという印象があります。もっと、ガムシャラにやって欲しかったかな。
深井は運動量もあってよかったんだけれど、もう少し得点が欲しかったかな。それだけです。守備もがんばってはいたけれど、深井はやっぱり攻撃に絡んで欲しい選手だし。
谷澤は、いい谷澤と悪い谷澤が見え隠れする1年でした。ジェフに加入してからは大分好不調の波がなくなってきてはいたんだけれど。
ヨネは、もう中心選手としてやって欲しいところです。安定したパフォーマンスを見せれれば間違いなく、レギュラーでやれるレベルの選手だし。怪我で長期抜けていた部分を差し引いても、もう少しがんばりましょうってところです。
村井は怪我もあって、出場機会が少なかったけれど、基本的にあのレーザークロスは健在でした。ただ、なかなか出れなかったというのは、問題があったって事でしょう。もっと出来るはずだし、来季に期待。
そして、FW。ネットがほぼ1トップで入る事も多かったけれど、累積や怪我で抜ける事も多くて、得点自体ももう少し惜しかったかな。いい選手ではあったけれど、カードをもらう事も多かったのもなかなか使いづらいところでした。
孝太は、今年こそ覚醒かと思ったんだけれど、あと一歩でした。連続得点していた時期も
あったが、ネットとの兼ね合いで先発から外れてから調子が出なくなってしまった。1トップでは難しいという意見もあるけど、サンフレッチェ広島では寿人が1トップに入ったりしてるんだから、孝太も十分できるとは思うんですよね。もちろん、ネットとはタイプが違うので、そこら辺はもっと自分のやり方を確立しないといけないのだろうね。
林は、出場した試合自体が少なかったけれど、相変わらずという感じではあった。
出来れば、1点くらいは取って欲しかったけどね。
とりあえず、こんなところです。
思い出した事があったら追記するかもしれません。
来季に向けては、陣容が固まってからまた書きたいと思います。
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