第90回天皇杯 準決勝 清水vsガ大阪&鹿島vs東京
第90回天皇杯の準決勝2試合をNHK総合の生中継で観ましたので、振り返ってみたいと思います。
まず、第1試合 清水エスパルスvsガンバ大阪
試合のペースを握ったのはエスパルスでした。
ガンバは、遠藤不在とはいえ、冴えない出来の立ち上がり。
出足のいいエスパルスに、ガンバは思うようにいかない。攻撃面でもエスパルスがチャンスを作ってました。
そのエスパルスが先制点を奪う。
右サイドで仕掛けた藤本淳吾が、利き足とは逆の足でふわりとしたボールをあげる。
相手DFの上を越えたボールは、ヨンセンの頭にピタリと合う。ヨンセンが難なく決めてエスパルスが1-0とリードを奪う。
この後も、エスパルスの勢いが止まらない。再三チャンスを作るエスパルスに対して、ガンバは防戦一方。
28分には、藤本の左サイドからのシュートは、相手に弾かれるが、溢れたボールに兵藤が猛然とダッシュ。強烈なシュートで、2点目を奪う。
どうにも、ペースを引き込めない、ガンバは早々にベンチが動く。
宇佐美を投入して、李根鎬と2トップに入り、ルーカスがMFの位置に入り、武井が右SB、左SBに安田が入る。
エスパルスペースながらも、徐々にガンバが盛り返し始める。
五分五分とまではいかないまでも、それなりにチャンスが作れるようになったところで前半終了となる。
後半は、1点を返して逆転に繋げたいガンバと、追加点を奪って試合を決めたいエスパルスでめまぐるしい展開となる。
両ゴール前を行き来するような展開で、どちらにもチャンスがあった。
そこで、次の1点を上げたのはエスパルス。藤本が右サイドから、今度は利き足の左足でクロスをあげる。そこに競り合いながらもヨンセンがゴールを決める。
終盤、ガンバも猛攻を見せるものの、個人だのみとなる事も多く、チームとして崩すことがなかなか出来なかった。ガンバは1点も返せずに試合終了。
まずは、エスパルスが決勝進出を決めた。
エスパルスの方が、選手に迷いがなかったし、元日に国立でという意気込みが大きかった気がする。もちろん、今シーズン限りで離れるチームメイトや、長谷川監督の事もあっただろう。
ガンバは、遠藤不在もあったが、中盤でどうしても後手に回ってしまう事が多く、イニチアシブをとれなかった事が響いた。それでも、後半1点先に取ってればどうなったか判らなかったのだけれど、先にエスパルスに点を決められて万事休すという感じだった。
やはり、天皇杯の3連覇はなかなかに難しいものだ。
続いて、第2試合の、鹿島アントラーズvsFC東京の試合を観た。
序盤は、アントラーズが優位に試合を進めていたと思う。そこはやはり、強豪チームと降格チームの差というのがあった。
このいい時間帯、アントラーズは、興梠と大迫の2トップがよく顔を出していたし、この時間帯に点を取りたかっただろう。
東京も徐々に反撃を開始。両サイドを使って攻撃を組み立てて、チャンスを作れるようになる。
そして、39分左サイドからのクロスに、平山がオーバーヘッドで合わせる。バーを弾いたボールは、ラインの内側で弾んで戻り、この時点でゴール。さらに、椋原が押しこむ。
すばらしいゴールで東京が先制して前半を終える。
後半は勢いのある東京のペースで試合が始まる。
チャンスを作っていたのは、東京だったが追加点が奪えない。
今シーズンの悪癖というか、決定力不足が顔を見せる。
となるとアントラーズはやっぱりしぶとい。
後半22分、大迫のヘディングシュートでアントラーズが同点に追いつく。
東京は、切り札の石川を投入して反撃にでるものの、ゴールが遠い。
アントラーズも再三のチャンスがありながらも、GK権田のファインセーブもありゴールならず。
同点のまま延長戦に突入する。
延長前半、東京は米本が2枚目のイエローで退場となり、一気に劣勢になる。
東京は、中盤のスペースを平山で潰し、前線には大黒、石川でなんとか得点をという感じだった。
東京の守備陣もよく守っていたし、アントラーズもゴールを奪うまでにはいたらなかった。
延長後半ロスタイム、もう時間がなくPK戦突入かという時間帯だった。
大迫に入ったボールをなんとか中央に戻し、そのボールを興梠が蹴り入れる。
なんとも、最後はあっけない結末だった。
ゴールが決まった直後に試合終了のホイッスルがなり、アントラーズが土壇場で突き放しての勝利となった。
東京は、得点力不足が響いた。2点目を早い時間に取れなかったのが痛かった。
米本の退場で、防戦一方になってしまったので、延長戦はなんとか踏ん張って一発で点を取るという感じで、最期のワンプレーというところだったので、もったいない。
まぁ、それでも、あそこで点を取れるのがアントラーズではあるのだが。
90分では引き分けで、今シーズンアントラーズが優勝できなかった引き分けの多さがこの試合も出てしまった。東京の方も、勝ちきれないという点では同じ。
東京は、このチームが来季J2でやるのかってのは、少々怖いところではあるのだが、勝負強さという面では物足りなさが残る。粘れば、引き分け・勝ちに持ち込めると思われたら東京も苦しくなるかもしれない。乗れば、今年の柏以上の独走が出来る可能性もあるんだが、さて!?
これで、決勝のカードは鹿島アントラーズvs清水エスパルスとなった。
個人的には、それほど面白みのないカードという印象だが、天皇杯の決勝なので、盛り上がることは間違いないだろう。
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