Number 725 見て損はない
少し、遅くなりましたが、Number 725を読み終わりました。今回はJリーグ特集。「世界から見たJリーグ」というサブタイトルです。
とにかく、読みどころ満載でした。一読しておいて間違いはないと思います。
ピクシーの目指すサッカーは、なかなか楽しそうです。やはり、オシムさんの影響は遠からず受けている部分もあるんでしょうか。
浦和のフィンケ監督の記事も興味深いものでした。奇抜な(という程でもないが)練習とかはオシムさんと通じるものもあるように思えました。ただ、目指してるサッカーはちと違うもののような気がしますが。
足元で繋ぐというと、なんとなく悪いイメージがなくもないんだけど、フィンケの目指しているサッカーは、ハンドボールのようなサッカー。手で扱うハンドボールを足で出来たら、すごい事が出来る。足元で繋ぐってのも、ハンドボールじゃスペースにパスを出す事はないでしょってところからです。足元で繋ぐという事で、パスの精度も求められるし、常に人が動かないと、ボールが動かないという難度の高いものです。
そういえば、祖母井さんもフィンケについては評価していましたし、オシムさんのインタビューの中でもフィンケは買っていました。ただ、浦和というビッグクラブでどこまで時間が与えられるかというところは懸念していました。実際、開幕してからの3試合で、フィンケのサッカーはまだ浸透しているとはいえないからなぁ。
イタリア人がみたJリーグで、レッズの試合を観に行ってましたが、それでもピクニックのようだと評していました。それなら、他のスタジアムはどんだけ平和なんだっていうところです。
生観戦ではないが、ジェフvsガンバも観たようで、ジェフはメチャメチャダメ出しくらってました。
隔週連載らしいですが、奥田英朗氏の書いた記事も興味深かった。感じとしては、Jリーグを観て来ていなかった、自称"プロ野球おやじ"からみたJリーグだそうで。開幕戦の川崎フロンターレvs柏レイソルの試合に行ったそうな。スタジアムの雰囲気のよさに驚いたようです。
非サッカーファン、またはサッカーを観ないオヤジ達からするとプロ野球の構造はサラリーマンとしてはわかりやすい構造なんだそうで。そこへ行くとJリーグはわかりづらいんだそうで。まぁ、後は語りつくされたプロ野球とJリーグの比較だったりするんですが。
ただ、開幕バブルを終えた後の、低迷期を乗り越えた今のJリーグのやり方は正しかったとも言っています。
だが、別記事の大分トリニータの社長さんの話もありますが、地方のクラブはやはり大変なようです。地方じゃなくても大変ですが。
確かにJリーグ、特にJ1の試合はどこも今は満員のスタジアムという事が多いんだけれど、コンテンツとして見た場合、そのクラブを応援している地方の人しか観ないという代物なのです。この不況のさなかスポンサーも、お金を出しにくい情勢なんだそうで。今、お金を出してくれているスポンサーさんは、コンテンツとしての広告効果よりも、そのクラブの理念に賛同してみたいなところもあるようです。
スタジアムは賑わっているのに、今ひとつその盛り上がりが広まりにくいというのは、ジレンマを感じるところです。
犬飼会長と鬼武チェアマンの対談もありました。
犬飼会長の秋春制をおしているのが、どんなところなのかと思ってみれば、結局のところ夏場の試合での選手のパフォーマンスの話しか出てこなくって・・・。選手ありきという考え方はわかるし、夏場の試合が選手にとっては、やりやすいものではないのは、観ている側も承知しているとは思うんだが・・・。ただ、結局のところ冬開催は無理なのは変わらないわけで、夏場の試合回避=秋春制という図式はあまりに安直過ぎるかなというところです。
まぁ、正直、収まりどころのない対談でした。
最後に、オシムさんの連載記事について。
オシムさんは、帰国してもまだJリーグや日本代表はチェックしているようで。
今年のJリーグの情勢もよく分かってるなぁという風に感じました。
ジェフの事も少し触れていましたが、古巣という事とジェフの状態がよくないという事もあるんでしょうが、あまり長くは触れてませんでした。
代表に関しては、オーストラリア戦の話とか、選手構成に関して注文をつけていました。オーストラリア戦での長谷部はクラシカルなボランチでしかなかったとかいう話をしたり、前線での強さが足りなかったとも。玉田も田中も高さと強さというところでは厳しいし、そういった選手を二人並べるのはどうかという感じの言い分でした。
他の記事も、どれも興味深いもので、久しぶりによかったです。
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2011年03月28日 Number 775 新・黄金世代 努力の天才達
Number 775の感想など。北京五輪世代の今と震災に寄せるオシムさんのメッセージ。 -
2010年12月19日 Number 768 外国人監督が見た日本サッカー
Number 768を読んだ感想など。ザッケローニ、ストイコビッチ、オシム、ミラー、彼らの語る日本サッカーとは!? -
2010年03月21日 Number 750 オシムの嘆き
今回のNumberは、創刊30周年記念の日本サッカーマイ・ベストゲームという企画。 -
2007年12月22日 Number 694 オシムの刻印
木曜日発売のNumber 694号は、オシムさんの残したものを、様々な人が語っている。岡田監督就任が決まった後で、それについても言及されています。 -
2006年07月27日 オシムの誤解を解く解説
今日発売のNumber 658に、「オシムサッカーを読み解く」という題で西部さん...
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