新日本 燃える闘魂アントニオ猪木引退試合
1998年4月4日 東京ドーム
猪木の引退試合を見に行ってきました。
THE FINAL INOKI TOURNAMENT準決勝
○小川(3分30秒、腕ひしぎ十字固め)×ジョンストン
ジョンストンの打撃にもめげず、小川が投げからグラウンドに持ち込み、腕ひしぎ
でギブアップ勝ち。ここまでは、小川も上々の出来と思わせた。
メインダートも体の大きさを生かしてフライを追いつめるが、アマレス出身者という
事でグラウンドに持ち込むのはうまいのだが、打撃でいくのか決めにいくのかはっき
りせずに、フライの打撃に屈してしまった。
小島、○中西(12分4秒、ハイジャック式背骨折り)天山、×H斎藤
○越中、後藤、小原(9分26秒、片エビ固め)山崎、平田、×安田
Best of the Super Jr前哨戦
○高岩(17分5秒、エビ固め)×金本
※雪崩れ式デスバレーから
順調に攻めつづけたのは金本の方。高岩の攻撃を受けても余裕をもった試合展開
で受け流す展開となっていった。しかし、高岩が粘りから反撃を開始。金本は少々
高岩を甘く見ていたのか!?最後は雪崩式デスバレーからフォール負け
Best of the Super Jr前哨戦
○大谷(12分10秒、原爆固め)×安良岡
WARからの参戦となった安良岡であったが、大谷の試合巧者ぶり、そしてエグイ攻撃
になすすべがない。結局は大谷の独り舞台とも呼べる試合内容だった。最後はジャーマ
ンで安良岡を葬る。
THE FINAL INOKI TOURNAMENT決勝
○フライ(5分0秒、TKO)×小川
予想通り、小川とフライの対戦となった猪木の挑戦者決定トーナメント決勝。序盤は互
角の展開も、小川が投げ、バックドロップなどでペースを完全に握っていった。グラウ
ンドになってからの腕ひしぎなどで追い込むが、おしくもロープブレイク。そこを一瞬
のすきをついてフライのカウンターのパンチをくらいダウン。ここで既にKO状態だったが、
さらにフライがパンチを浴びせるところでたまらずタオルが投げ入れられ、小川のTKO負け。
IWGPジュニア
○ライガー(15分28秒、片エビ固め)×カ・シン
※雪崩れ式垂直落下式
IWGPタッグ
武藤、○蝶野(18分27秒、羽折り固め)橋本、×西村
IWGPヘビー級
○藤波(21分18秒、原爆固め)×佐々木
今大会のベストバウトとも呼べる試合であろう。パワー、スピードで上回る健介に藤波が
どう挑むかという展開であったが。内容的にはほぼ互角とも行っていい展開。徐々に健介
が、パワーで押し込む。ラリアット、サソリ固めで藤波を追いつめるが、藤波が粘る。藤波
は最後の力で反撃、序盤からドラゴンスクリュー、4の字で攻めていた健介の足が止まる。
ドラゴンスープレックスを仕掛けるがここは健介に外される。しかし再度、今度はジャー
マンでしっかりなげ、フォール。藤波がIWGPヘビー級チャンピオンとなる。
猪木引退試合
○アントニオ猪木(4分9秒、グラウンドコブラ)×ドン・フライ
※ギブアップ勝ち
いよいよ、猪木の最後の試合が近づいてきた。試合前には来賓の紹介が行われ、最後にモ
ハメドアリが登場!!聖火に火をつけると猪木の登場。場内は総立ちとなり猪木コール。実際
のところここですでにフライのリズムは崩されていたのではないかという感じもする。自ら
の登場からしばらく時間が空いてしまった訳だから。
いよいよ最後のゴング。フライはいつものようにパンチを繰り出し、猪木をロープ際に追
いつめるがロープブレイクとなる。なおもフライがパンチからグランドへ持ち込みマウント
気味からパンチを叩き込む。がこれが猪木の闘魂に火をつけたか、このあと猪木のナックル
パートが炸裂、フライからダウンを奪う。さらに延髄蹴りの連発でフライはもうろうとして
いる。フライの背後に回り込みコブラツイスト。これがガッチリと決まる。フライが外そうと
もがくが、そのままグランドになってしまいここでギブアップ!!
いよいよこれで最後となった訳だが記念品の贈呈の後、ゲストの方々からの花束贈呈。
ウイリエム・ルスカ、ボブ・バックランド、勇利アルバチャコフ、アンディー・フグ、
エリック・ビショップ、キラー・カーン、アニマル浜口、天龍源一郎、前田日明、長州力、
藤波辰爾、坂口征二らの豪華な面々から花束が贈られる。
古館伊知郎から最後の名実況のあと、猪木の挨拶。最後の言葉は、
「この道を行けばどうなるものか危ぶむなかれ。
危ぶめば道はなし。
踏み出せばその一歩が道となる。
迷わず行けよ。
行けば分かる」
最後はベートーベンの運命に乗って退場。最後はやはり、「1,2,3、ダー!!」。