大河ドラマ「どうする家康」感想です。
第39回 太閤、くたばる
あらすじ
秀吉(ムロツヨシ)に、第二子となる、拾が生まれる。
唐入りを諦め和議を結ぶと決めた矢先であった。だが、秀吉の望んだ和平案は、無理難題ばかりであった。
このタイミングで家康(松本潤)は、石田三成(中村七之助)に考えている新しい政とはと問う。三成は、天下人を支えつつ合議により政を行うとした。
家康は、息子・徳川秀忠(森崎ウィン)を伴い、隠居の身でだった酒井忠次(大森南朋)の屋敷を訪れていた。秀吉の望みもあり、茶々の妹である江と秀忠が結婚する事になったのだ。秀忠の要望で、忠次に海老すくいを踊ってもらう。
その後、忠次と家康は2人で語らう。唐入りはこれで済むであろうかと忠次は危惧する。家康は、かつて信長が言っていたとし、安寧な世を作るは戦乱を沈めるよりはるかに難しいと。忠次は最後に1つだけを願いを残すとした。天下を取ってくだされと。家康は、天下人など嫌われるだけだとつぶやくのだった。
その3ヶ月後。酒井忠次は突如鎧をまとって屋敷を出ようとする。そして、そのまま息を引く取るのだった。
文禄5年(1596年)、明国皇帝より文が届き和議が成立したかに思えたが、これは小西行長らがでっちあげたものだった。これに秀吉は怒り、今一度戦をすると喚き立てた。
その後、家康がみずから説得に向かう。それでも秀吉は、先の戦でなにも得られていないとし、これは賭けだと。勝てばよいのだと。家康は我が軍勢はださぬとした。秀吉は、かつての長久手の戦を例に、勝てなくても利を得る事は出来ると話すのだった。
そして、第2次朝鮮出兵が開始される。それは一層悲惨なものとなっていた。
幼き秀頼が遊んでいるそばで見ていた秀吉。突如、倒れてしまう。
なんとか持ち直す秀吉。遺言を作りたいと三成を呼び出していた。秀頼は誰が天下人となるかと問う。三成は、豊臣家を敬うものが、知恵を出し合議にて政を行うのが良いと進言した。驚くことに、秀吉はその意見に賛同するのだった。これを聞いた家康も驚いていた。三成は、家康と前田利家に、ほかの大名たちをまとめあげ、我ら奉行を支えてほしいと頼むのだった。
だが、秀吉の溶体は再び悪化するのだった。秀吉は、家康を呼び出し、ただただ秀頼を頼むとせがむ。
家康は、この戦はどうすると問い。天下人の役目を果たしてくれとした。秀吉は、世の安寧などどうでもよいとし、秀頼が幸せにくらせるならばと。
そして、どうせ天下は家康のものになるだろうとこぼすのだった。そんなことはないとする家康。三成を助けて政をやっていくとした。
秀吉は、白兎が狸に化けたかとし、知恵を出しあって話し合いで解決するなどうまくいくはずがないとする。今の世はそんなに甘くない、豊臣は一代で終わりだと。
家康は、こんなにめちゃくちゃにして放り出すのかと怒る。唐・朝鮮の怒りを買い、秀次を死に追いやり、大名の心は離れ、民をないがしろにしてと。秀吉は、そうだとし、わしはくたばるとし、お前がなんとかせいと言い残す。
猿芝居をする秀吉に、お前が嫌いだと切り捨てる家康。だが、秀吉は、お前さんが気に入っていたとし、信長様は家康に後をついでもらいたいと思ってたのだろうと。だが、ひきついだのは秀吉だとし、家康はまことに見事であったと話した。
この言葉を聞き、秀吉はすまぬとし、うまくやりなされと声をかける。家康は、戦乱の世には戻さぬとし、任せよと答えるのだった。
秀吉は一層溶体が悪くなる。茶々は、秀頼はあなたの子とお思いと問う。秀頼は私の子だとし、天下は渡さぬと話すのだった。あとはまかせよ猿と。秀吉は、そのまま息を引き取るのだった。
家康は、三成の政について思い返していた。そして、忠次の言っていた天下を取れという話に、天下人など嫌われ者になるだけだという話も。信長にも秀吉にもできなかった事をできようかと。忠次は、戦の嫌いな殿だからできるとし、嫌われなされと言い残していた事を。
感想
太閤・秀吉、そのままだけど、見事なくたばり方でした。跡を濁しまくって逝きもうした。
三成と家康、当初は合議制での政で意気投合していたはずなのに、ここから見事に崩れるのですな。まあ、それが、秀吉の言い残したように、そのやり方ではうまくいかぬと感じていたのも確かなんでしょうけれども。秀吉は、別に天下人が家康になる事にこだわりはなかったのだという最期。秀頼を天下人にしたかったのは、茶々の方なのだな。
最後の、秀吉vs家康のやり取り。秀吉、あんたホントにやりきらないで逝ったなぁ。秀頼の事は託すとしながらも、実質秀頼は茶々が後ろ盾になっているので、家康との対立は目を見るより明らかなのよ。
次週、天下人・徳川家康。まあ、そうなるよなという感じですが、ここから関ケ原まで一気にいくのか