大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。感想です。
最終回 報いの時
あらすじ
後鳥羽上皇(尾上松也)が、義時追討の宣旨を出すが、鎌倉方は徹底抗戦の構えを見せる。
広元(栗原英雄)、義時(小栗旬)、時房(瀬戸康史)、泰時(坂口健太郎)、政子(小池栄子)らが集まって、評定をおこなう。さらに、三善康信もこれに加わる。時をかけずに攻めるべしという策にしたがい京へ攻め上る事となる。
ここで義時は、泰時を総大将にすえる。18人だった兵は、泰時が攻め上る間に兵は、1万を超えていた。
一方、京では義時より書状が届き、19万の兵で攻め上ると記してあった。それに対して、朝廷側の兵は1万人。
泰時は、木曽川で藤原秀康を破り、京へと攻め上る。宇治川を渡らねばならず、ありあわせの筏で兵を運ぶ算段に。だが、筏を押すものは鎧を脱がねばならぬと漏らす。最終的には、筏を作り川を渡る判断をする。数の優位もあり、攻め込む。
藤原秀康(星智也)の申し出を受けて、後鳥羽上皇が先陣に出ようとするが、兼子に引き止められ内裏に引きこもる。幕府軍が朝廷軍を圧倒し勝利する。
後鳥羽上皇は時房と対面する。義時に奸賊を打ち取り見事であったとしらせよと。だが、義時からの沙汰は、隠岐への流罪となった。
泰時はこれで良かったのかと、義時に問う。西の方達に世の流れが変わったことをしらしめるためだとした。泰時は、天皇の一門を流罪にした大悪人になったというが、義時は、それは自分だけだと話す。時房は、京にて懐かしい人にあったと話す。時政の妻・りくと再会していたのだった。そんな話をしているなか、突如義時が意識を失う。だが、幸いにもすぐに回復をみせた。
京で、廃位された先帝を担ぎ上げようとしている動きがあるとした。広元は、これを亡き者にしようと話、義時もそれにのる。だが、泰時は、もはやそのような時代ではないと反対する。京の事には口出ししてもらいたくないとした。
時房からも、西でおこっている不満を泰時に話す。泰時は考えがあるとして、やっていい事と悪い事をきちんと決めると話す。
運慶が作ったとされる、義時を彫ったとする仏像。そのあまりの出来に、運慶を捕らえる。さらに、仏像を刀で斬ろうとするが、バランスを崩し倒れてしまう。
医師は、アサの毒にやられたと話す。毒をもられたのだと。義時は、毒をもったのがのえ(菊地凛子)だと気づき問いただす。のえは、あっさりと認める。義時は、北条を継ぐのは泰時だとする。執権が毒をもられたとは言えぬとし、出てくように命ずる。のえは、去り際に毒を用意してくれたのは、三浦義村だと話す。
義時は、義村と対面し酒をすすめる。のえがもらった薬で割って飲むとよいと。長沼宗正が白状したと話す。もし裏切っていたら負けていただろうと、義村は話す。
頑なに、すすめた酒をのまない義村に、飲めぬ理由でもあるのかと問う。仕方なく飲み干す義村。俺を殺して、執権にでもなろうと思ったかと問う義時。
そうだとし、昔から自分の方が優れていたと。しかし、何をやってもお前は不器用でのろまだった。お前がいまや執権だと。しかし、自分は一介の御家人だと。世の中不公平だと話すが、徐々に呂律がまわらなくなる。
義時は、ここで打ち明ける。それは、ただの酒だと。義時は、泰時を頼むと。義村は、今後も三浦は北条を支えると約束する。ついでのように、かつて言った女子はきのこが好きだというのは出任せだと話す。
泰時は、後の御成敗式目の作成に取り掛かっていた。この御成敗式目は江戸の世まで続く。
政子は、縁側で義時と話す。これから、私たちはどう思われるのだろうと。上皇様を島流しにした、大悪人。そして、尼将軍にまで上り詰めた、稀代の悪女。それでもよいと話す政子。頼朝が起こした鎌倉を次の世へ繋げられるのだからと。
頼朝が亡くなられてから血が流れすぎたと話す義時。
梶原、全成、比企、仁田、頼家、畠山重忠、稲毛、平賀、和田、仲章、実朝、公暁、時元。これだけでも13人と。
ここで政子は、頼家の名がある事に驚く。頼家は、病でなくなったはずと。自分でついた嘘は覚えてないとダメだと続ける。うすうすは感づいていたとはしながらも、頼家がどうやって亡くなったかを問いただす政子。
すこぶる調子が悪いと政子に薬を持ってきてくれと頼む義時。まだやらねばならぬ事があると、隠岐の先帝を継ぐ帝が返り咲こうとしていると。自分は、この世の怒りと呪いを引き連れて地獄に行くのだと。泰時のためにと。なんと、政子は薬をその場で捨てる。
泰時は賢い子だと話す政子。源頼朝や義時の出来なかった事をやりとげるだろうと続ける。義時は最後に、頼朝から預かっていた小仏を泰時にわたすように頼む。そして、義時は息を引き取る。
感想
義時、最後のとき。まさかの最後でした。
承久の乱から始まった最終回。泰時が引き連れた兵がみるみる膨れ上がり。終わってみれば、幕府軍の圧勝。義時が、上皇を島流しにした事で、大悪人ともとらえられるだろうとしながらも、これによって武士政権が続く大本になるわけですよね。
義時から泰時へ。時代が移っていく過渡期ではあったが、これから事実上義時は第一線から退く形になるわけですね。まあ、のえが毒を持っていたという説を採用するわけですが、表向きはそれはわからぬようにはしていたところがまた。
「鎌倉殿の13人」というタイトル回収。まさかの13人の粛清者が出たという結末だったとは。でもって、実は政子には言っていなかった、頼家誅殺の件。まあまあ、そうだろうとは思っていただろうけど、こんなところでそれを漏らされるとはって感じでしょうね。
のえが去った後も、毒の影響が残っていたのでしょうかね。義時の症状がどんどん悪化していく。そして、最後の最後で引導を渡したのが政子。義時は、まだ自分がやらねばと思っていた事は、政子は泰時がいれば大丈夫と思っていたんでしょう。 義時の最後。これで、良かったのか。
義時死後の、伊賀氏の変、政子死去、など、いろいろとあるわけですが、それらには一切触れず。ここは、もう義時が死んだ後なので、知る由もないという解釈なのでしょうね。
いやいや。この最終回も含めて1年間楽しませて