大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。感想です。
第33回 修善寺
あらすじ
実朝が、鎌倉殿となり、新たな体制が始まった。時政は、執権別当となる。
時政(坂東彌十郎)は、西国の御家人たちに、起請文を書いてもらうようにと働きかける。さらに、比企が滅んで空いた武蔵国は自らが治めるというのだ。
京では、後鳥羽上皇(尾上松也)相手に、平賀朝雅(山中崇)が交渉に応じていた。後鳥羽上皇は、鎌倉を軽んじていた。
実朝のみ台所になる女子を探していたが、後鳥羽上皇は実朝の名付け親だとし、これに応じる。
後鳥羽上皇は、源仲章(生田斗真)とつながっていた。実朝は、大事な駒だとし、北条に取りこれぬようにしなければとする。
修善寺に幽閉されている頼家(金子大地)から文が届く。近習をよこせと、安達景盛を引き渡せというのだ。これには応じられないとする北条。義村(山本耕史)が頼家の元へ行きこれを伝える。
頼家は、いずれ鎌倉に攻め込み火の海にするとし、北条のものどもの首を斬ると。挙兵するにも、兵は集まらないだろうとするものの、鎌倉への恨みは強いと。
今のままにしておくのはよくないと、広元(栗原英雄)。時政は、頼家を葬るしかないかと考える。
政子(小池栄子)は、本音を言うと実朝に鎌倉殿へはなってほしくなかったと三善に話す。政子は、実朝に和歌を教えてほしいと頼むのだった。
頼家の元にいった政子だが、門前払いにされる。その頼家は、畠山重忠(中川大志)たちに、時政が武蔵守を狙っているとし、このままで良いのかとそそのかす。
重忠は、時政たちに、頼家が京と通じているのではと話す。八田(市原隼人)は、猿楽師の一人が京へ向かおうとしているとし捕らえたと。そして、良い家は上皇に北条追悼の 院宣を出してもらおうとしていた。義時は、頼家の討伐を決めるのだった。
この事態に、父・義時を責める、泰時(坂口健太郎)。それでも、義時はこうするしかないと話す。泰時は承服しかねると出ていくのだった。そんな泰時を、義時はかつての自分なのだと、時房に話すのだった。
義時は、善児(梶原善)の元を尋ねれが不在であった。が、そこにかつて兄が身につけていた石を発見する。なぜ、こんなところにと問う時房(瀬戸康史)に対し、答えは一つしかないという義時。善児を斬るという時房に、義時は止めさせる。善治を責められるものかと
頼家の元を訪れて、逃げるように進める泰時だったがこれに応じてはくれなかった。逃げてもいずれ殺されると。座して死を待つつもりはないと頼家は語る。
一方、義時は和田義盛(横田栄司)の元を訪れて酒を飲んでいた。そこへ、運慶がやってきていた。運慶は、義時が悪い顔になったと話す。だが、悩んでいる顔でもあると。いつか、義時のために仏を作りたいと話す。
猿楽に興じる頼家だが、その中に善児が紛れ込んでいる事を突き止める泰時。泰時は善児を相手にするが、あしらわれてしまう。
善児はそのまま頼家を追い、頼家と一騎打ちとなる。だが、一幡の文字を見た善児が気を取られる間に、頼家に斬られてしまうのだった。
善児にとどめを刺そうとする頼家だったが、背後からトウ()に斬りかかられてしまう。
深手を負った善児は、トウによって刺殺される。善児は、トウの両親の敵だったのだ。
感想
もう、先は見えていたわけですが、頼家最後の回となりました。修善寺に幽閉されても尚、北条に歯向かおうとする様。すでに、実朝を鎌倉殿にすえて、事実上の実験を握っていた北条一門。時政、義時は結局、頼家を持て余したわけですよ。
もうひたすら、暗黒面を見せる義時に対して、泰時はかつての自分という義時。すでに、後戻りができないところまで来てしまった義時からすれば、泰時を止めない事で、せめてかつての自分を止めようとしているのかもしれないですね。
今回の頼家討伐の跡も、まだまだ身内での争いが続きます。畠山も和田も滅ぼされるわけですからね。
そして、今回善児も最後を迎えました。最後は、愛弟子トウに刺殺されて。まあ、トウ自身も善児は敵だったわけで、因果応報という事にもなります。わずかに見えた、善児の人間らしい心。その矢先の最後でした。