大河ドラマ「青天を衝け」。感想です。
第三十五回 栄一、もてなす
あらすじ
千代(橋本愛)たちは、もてなしのために、大隅家に集まっていた。洋式のもてなしを学ぶためだ。
栄一(吉沢亮)は、グラント前大統領の民間でのもてなしのために、考えていた。
千代たちも、作法について学んでいた。次第に、髷を切った栄一の話をし始めると、御一新後の男たちについて自然と盛り上がるのだった。
そして、7月、グラントが日本にやってくる。栄一は歓迎文をよみ、千代たちは婦人同伴の夜会を催すのだった。
歓迎会では、栄一がグラントをエスコート。千代たちも笑顔で向かい入れる。
グラント夫人が、ホテルで虫に刺されたところが痛いと退席する。千代が薬をもってくるといい立ち去る。栄一が話しかけていると、グラントがやってくる。これだけ盛大にもてなされても、今は大統領ではないとし、日本の力にはなれないと話すのだ。
その後、なんとグラント将軍が、栄一宅を訪れたいと言ってきた。これには、栄一も動揺するのだった。
千代は、飛鳥山の新居を大急ぎで、あつらえて歓迎の準備をするのだった。
そして、翌日、飛鳥山の新居にグラントが訪れる。武者の戦いや、相撲を披露してみせるのだった。
この最中、伊藤(山崎育三郎)はグラント将軍をここまでもてなすのに意味はあるのかと話す。今や一国の大統領でもない者なのだと。
千代は、グラント将軍に、煮ぼうとうを振る舞ってみせる。豪華なものばかり食べてていて胃もつかれているだろうという配慮なのだ。この歓迎にグラント夫妻も喜ぶのだった。栄一も、千代のあんな顔は見たことがないと満足げな顔を浮かべる。
グラントは、アジアではヨーロッパの国々がやっているとし、西洋人でないというだけで権利をかろうじていると。日本は、欧米に並ぼうとしているが、多くの欧米の国々は商売で日本と対等になる事を望んでいないのだと。アジア人を働かせつづけて、利益を得たいのだと話す。グラントは、日本がこれから成長してくのは大変だとしながらも、最後は日本語でそうなっていく事を願っていると話すのだった。
そして、なんとグラントは、栄一と相撲を取りたいと言い出す。さっそく、栄一とグラントが相撲で勝負するのだった。その後の、上野での歓迎会には、天皇も行幸。無事、成功を収めるのだった。
日本は国力を高めていく中、岩崎弥太郎(中村芝翫)の三菱が海運を支配する。岩崎は、大隈をよび、北海道の地を預けてくると話すのだった。
大隈は、北海道の開拓使をやめると話す。そんな中、伊藤や井上(福士誠治)は、大隅をなんとかせねばと話し出す。
その頃、栄一のもとには、三井の者がやってきて、三菱が独占している海運に対して頼み込まれていた。栄一は、合本による海運の会社を作るといいだす。
感想
冒頭、明治の世でも女子会があるのだなと思えるのだなという風景。恋バナで盛り上がるのは、いつの世もかわらないのか。明治とはなったものの、夫は戦を経験していて、殺伐した幕末を過ごしていた訳ですから、なんとも平和になったものです。
そして、グラント将軍大歓迎会。まあ、グラントも、こんだけ饗されてもなぁって気持ちになるのはわかります。前大統領は、大統領ではないのですからね。しかし、このグラント、大統領経験者で初めて来日された方なのだとか。
栄一宅での歓迎会。武者どうしが戦う見世物は、当時でもやってたんでしょうかね。もっとも、近くまで戦があったよなので、ある意味生々しくもありますが。お相撲さんは、この時代でも大きいのですよね。グラントさんが、小さく見える。
栄一の民間外交の始まりみたいなものなんですが、これも渋沢栄一の一つの姿なんですな。
今回、栄一は、あらためて千代を褒め称えて、惚れ直すわけですが、その千代に病魔がせまってくるわけです。おそらく、次回千代は・・・