大河ドラマ「青天を衝け」。感想です。
第九回 栄一と桜田門外の変
あらすじ
直弼(岸谷五朗)の粛清の嵐はやまず。ついに、橋本左内(小池徹平)のところにも及びます。円四郎(堤真一)の家にいた左内は、ここにいては駄目だと自ら出向く事に。
円四郎には残ってくれと言い残し。さらには、慶喜(草彅剛)には隠居謹慎が命ぜられるのだった。斉昭(竹中直人)は、水戸へ永蟄居となる。
祝言をあげた翌日の栄一(吉沢亮)と千代(橋本愛)。なんと、そこにやってきたのは、江戸にいたはずの長七郎(満島真之介)であった。
長七郎はすぐに江戸に戻らねばならぬとし、あとで家に来るように栄一に言うのだった。
江戸はコロリが流行っているとし、騒ぎになっている。これも井伊大老が異人を招き入れたせいだと、騒ぎ立てる。
栄一は、長七郎から聞いた話を、市郎右衛門(小林薫)はに話すのだが、百姓には関係ないとそっけない。
承服できぬと、栄一は転げ回る。その言葉を久しぶりに聞いたという千代。
過去に岡部の代官を殴りつけたくなったという栄一。だが、代官は殿様の命令でやっていただけのただのお使いだと言う。
岡部の殿様をとっちめても、また違うお武家様がやってくるだけだと。百姓である限り今の自体は変わらないと。
幕府を変えねば、何も変わらないという栄一。俺はどうすればいいと問うのだった。
隠居謹慎の身となった慶喜は部屋から一歩も出ようとしない。困り果てていた円四郎に、美賀君(川栄李奈)はあらぬ罪をかぶった意地であろうと。我が殿は強情っぱりなところがあると。このようになっったのは円四郎らのせいだとし、責めるのだった。
円四郎は甲府にいくよう命があったとして、最後の挨拶に慶喜のところへ立ち寄る。
左内が斬首され、他にも志あるものが処刑されたと。とうごのようにはなれなかったとする円四郎。生き延びるとし、いつかまた家臣になると。
孝明天皇は、和宮を徳川慶福へ嫁がせる事とする。
岩倉具視は、このまま徳川をいのままに操る事ができると、そそのかすのだった。
この頃、攘夷志士たちの活動が活発化。外国人を狙った襲撃事件が次々と起こる。家茂は、水戸藩士たちが浪士なり、井伊の命をねらっていると案じるのだった。直弼に、一度大老を辞してほとぼりが冷めるまでおとなしくしておけばと言うが、直弼は自らが責を負えばよいと。
歌会に臨んでた直弼。その日は、水戸も江戸も雪だった。
桜田門より出た直弼の一向に浪士たちが斬りかかる。直弼も銃で撃たれて動けず。そのまま、斬り殺されてしまう。
この騒動は、栄一たちの耳にも届く。そして、喜作は江戸に向かうのだという。
そして、この世、水戸では斉昭が倒れ亡くなってしまう。
謹慎中の慶喜の元にも、この報が入る。謹慎中とは、親の死に顔も見れぬのかと、泣き伏せるのだった。
栄一は、喜作が江戸へ行く事となり、自らも行きたくてしょうがなかった。
栄一は、父に江戸へ行きたいと頼み込むのだった。
感想
いよいよ、桜田門外の変となりました。もっとも、それ自体は一瞬で終わってしまいましたが。わずか1話にして、橋本左内も、井伊直弼も、斉昭もまた亡くなってしまいました。そういう激動の時代だったのだとあらためて思います。
この江戸での出来事と、栄一たちはまだまだ遠いことのように思えていましたが、長七郎がきっかけとはいえ次第に近い出来事になってきているんだなとも思うところです。栄一は、百姓であるうちは何も変えられないと思ってたんだろうと思います。だからこそ、江戸に出て何かを変えたいと。
桜田門外の変は、そういう意味では、栄一たちのような若い攘夷派には刺激になったのだろうということです。
次回、栄一は江戸へ、士族となります。これにより、慶喜との接点もいよいよ近くなるという