大河ドラマ「麒麟がくる」。感想です。
第二十九回 摂津晴門の計略
あらすじ
信長(染谷将太)主導の城作りはピッチをあげて行われていた。各地の寺社から出来合いのものを運び込む事になり、周囲の寺社から不満の声が出ている。この自体に、摂津晴門(片岡鶴太郎)がどういう動きをするかみはらなければと言う十兵衛(長谷川博己)であった。
摂津は、僧たちの苦境を聞き取り、義昭(滝藤賢一)に頼み込ませるのだった。
義昭は、信長はいずれ岐阜に帰るとし、頃合いをみはからって徐々に返すのではどうかとする。信長の家臣たちがいるので、一度では角が立ってしまうと。
義昭は駒(門脇麦)を面会した。貧しきものたちが、自由に入れる館を作りたいと語るのだ。駒は大きく始めず、まずは1つ館をつくってはとする。それでも一千貫はかかると義昭はいうのだ。帰ってきた駒は、東庵に一千貫を貯めたいと言う。
十兵衛のところへ、子供から文が届けられる。太夫(尾野真千子)からのものだった。先の関白、近衛前久(本郷奏多)に会わせたいというのだ。
前久は十兵衛に鼓を打たせる。前久は、今の幕府は、私腹を肥やすものばかりだと、それを正せるのは信長だけだろうと。
義昭に仕え、信長にもたばかりなくものを言える十兵衛に話したかったのだと、その場を去る。
太夫は、前久の言い残した事を補足する。公家や奉行衆、そして町衆がいて都には帝がいると。帝の御所の様子をみれば、帝がいかに困っているのかわかると。
十兵衛は、信長に謁見すべく寝所にやってくるが、そこで藤吉郎(佐々木蔵之介)と会う。なぜか藤吉郎は、前久と会っていた事をしっていた。公家衆の動きはよくわかっていると。
藤吉郎が、将軍のまわりにいるものたちが信長を裏切らないか見張っているという噂を十兵衛は口にする。自分の事も疑っているのかと。
信長にその事を言った十兵衛だが、藤吉郎とはそういう男だという。幕府のために使ってやってくれと頼むのだった。
そして、十兵衛がいいかけると、幕府は腐っていると先に言い出すのだった。
4月に岐阜に帰るという信長に、幕府のものたちを総入れ替えしてくれと頼む。だが、それは十兵衛の役目だと信長はいう。
朝倉義景が三好と繋がり、岐阜を攻めようとしていると。岐阜に返って、戦支度をしなければならぬというのだ。
やり方はまかせると、十兵衛に頼むのだった。
十兵衛の元に、藤孝(眞島秀和)がやってくる。八幡宮の領地を横領したというのだ。
十兵衛は摂津のもとへいき、どういう事が問いただす。摂津は、そのような訴えはいくらでもきているという。
政所で、誰が横領したのかつまびらかにし教えてもらいたいとする。
十兵衛は太夫のもとを尋ねる。御所へ案内してほしいというのだ。
太夫は塀が壊れた御所を案内する。かつて、その御所の穴から入ったときにいた人こそ、今の帝だと。
いよいよ二条城が完成する。義昭は、信長に感謝するのだった。義昭を案内する藤吉郎。そこには、浅井長政もいた。
信長は十兵衛に岐阜へくるようにという。
二条城が完成し、信長は岐阜へと帰るのだった。
感想
なぜか挟まれた摂津晴門回。当時の幕府の腐敗具合を描くにはちょうどよかったのかもしれないですが、物語の進捗度的には心配にはなります。
駒と義昭が普通に会っている当たりが面白い。駒は、前は嫌がっていた丸薬づくりを率先しているし、今井宗久ともつながりがある。この先いったいどういう事になってしまうのだろうか!?オリキャラだけに、話の先が全く見えません。義昭は、この先追放状態となるわけですが、駒と光秀の関係性も変わっていくのでしょうかね。
義昭は、この頃まではまだ、信長を大絶賛しています。しかし、義昭と信長の関係は長くは続かないわけで。信長からすれば、あくまでも将軍という立場を利用しているに過ぎないでしょうから。どう考えても、このときの信長の方が将軍より、軍事力も経済力も上ですからね。まあ、そんな信長を成り上がりものとみるのは当然でしょうけどね。
光秀は、帝との絡みも出てきました。最終的に、本能寺の変へと続く流れの布石なんでしょうかね。ただ、これから先、信長の家来としての光秀もあるので、そこら辺の光秀の考えもみていきたいところです。
次回は、信長がいよいよ朝倉攻めへ。久しぶりに、川口帰蝶様も登場で楽しみです
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