東北遠征2018 4日目。仙台から帰る前に寄ったのが「震災遺構 荒浜小学校」でした。
2011年の東日本大震災で津波被害を受けた旧・荒浜小学校を震災遺構として保存したもので、昨年に開館して無料で見学できるようになっていました。
まず目に飛び込むのは被災した1階の教室。ここは完全に津波で天井まで沈んでしまった箇所です。瓦礫などは撤去されていますが、被災当時のまま保存されています。
津波の被害により校舎が使えなくなった事や、被災して人々が離れた事で児童も減ってしまった事で荒浜小学校は閉校となりました。これはその、閉校記念碑になります。
校舎東側から1階に入ると被災した保健室が見えます。天井まで浸水した事で天井もかなり剥がれてしまっています。なお、中の様子は見れますが教室内に入る事は出来ません。
そして隣の教室。ここは教室だったので黒板も残っていました。ここもやはり天井がかなり剥がれてしまっています。床も土砂が入り込んだことでボロボロになっています。
階段を登って2階へ来ると、津波による被災当時の写真が展示されていました。津波の高さは2階の高さほどでしたが、津波に乗ってきた瓦礫がかなりの数校舎に入り込んでいたようです。
3階は公開されておらず、4階に荒浜地区の歴史や震災当時を振り返ったVTRが流されたりしていました。当時の校長先生が体育館ではなくまずは屋上を目指した事が良かったようです。当時は、児童たちだけではなく近隣住民も避難場所として荒浜小学校へやってきており、屋上と4階で救助を待っていたようです。
残されていた体育館の時計です。これは、地震発生時ではなく津波到達時刻で止まった時計です。地震発生から1時間ちょっとで津波が押し寄せてきた事になります。
屋上から眺め。避難した児童たちや、避難した人たちは、ここから津波が押し寄せるのを見ていた事になります。そして、ここからヘリコプターによる救助が行われました。
校舎東側は海に面していた事で、もろに津波を受けた場所です。ベランダの壁は無残に壊れていました。
津波が到達した高さは校舎の2階ほどになりました。水の勢いや、瓦礫なども押し寄せてきていたので、2階も人々がいれる状態ではなかったようですが。
この日は、あいにくの雨模様でしたが各地からひっきりなしに見学に来ている人が後をたちませんでした。中には外国人の方もいて熱心に見学されていました。館内の展示物は基本的には日本語しか書かれていませんでしたが、外国人向けの展示案内も提供されているようです。
震災遺構の中でも、仙台市内で比較的行きやすい場所にあるという事で、1度は訪れておこうと思っていた場所でした。仙台市の中心部だと中々もう震災の影響というのは目にする事が出来なくなっているだけに、もし知人などと仙台を訪れる事があれば連れていきたいというのもありました。
これにて今回の東北遠征は終わり。そのまま帰る事となりました。