大河ドラマ「西郷どん」第29回の感想です。

第29回 「三度目の結婚」

あらすじ

西郷吉之助(鈴木亮平)は、禁門の変、長州征伐で名を上げて薩摩へと帰還する。国父・島津久光(青木崇高)からは相変わらずそっけない態度を取られる。

吉之助は、一蔵(瑛太)に京での惨状を語り。幕府が長州と薩摩を争わせて国力を削ごうとしているとし、今の幕府は徳川家を守るためだけにあるとする。吉之助は、幕府を倒して日本を変えねばならぬとし、一蔵に協力をあおぐのだが、一蔵はうんとは言わなかった。

西郷家に戻った吉之助は、わずかばかりの仲間と酒宴をひらく。吉二郎(渡部豪太)は嫁をもらい子がうまれようとしていた。妹・琴も嫁にいき西郷家にいつもいられるわけではない。薩摩の英雄になった吉之助に嫁をとってもらいたいと懇願されるのだった。

そんなおり幕府より参勤交代の命が下る。久光の働きかけで、藩への負担が大きい参勤交代は取りやめとなっていたのだが、慶喜(松田翔太)はそれを再会させようとしていた。久光は、吉之助がいとも簡単に長州征伐を済ませてしまった事が原因だといいがかりをつける。しかし、吉之助はこれに対して、自らの非を認め、国父・久光の言葉を待つべきだったと泣いてひれ伏すのだった。
久光は、一蔵を京へ向かわせて、朝廷より参勤交代をとりやめさせるように働きかけてもらう事とするのだった。

吉之助のらしくない態度に、一蔵は国父に取り入ろうとしている事を問い詰める。吉之助は、幕府が再び長州を攻めようとしているとし、薩摩は長州と組むべきだと説く。そうすれば他藩もついてくるだろうと。そのためには、国父・久光をその気にさめねばならぬと。改めて協力をあおがれる一蔵だったが、やはりうんとはいわなかった。

吉之助の嫁を求めて吉二郎や琴たちが、吉之助に興味のある娘たちを集めていた。そんな中、沖永良部島より川口雪篷(石橋蓮司)が赦免になり帰ってきていた。雪篷は西郷家に住まう事となるのだった。

一方、満寿(美村理江)も琴からの頼みもあり吉之助の嫁候補を探していたが、そんなおり一蔵よりある女を調べてくれとたのまれていた。
後日、満寿は岩山家の父とともに糸を連れて西郷家へとやってくるのだった。実は、離縁となっていた糸と吉之助を引き合わせるためでもあった。周りは、糸が吉之助の嫁になってくれるならと歓迎するのだが、糸は自分が子ができなかった事で離縁された事を話し断るのだった。

吉之助は思案ののちに糸のもとを訪れる。まもなく京へ向かうことになる事。民のための国をつくりたいとし、糸がきてくれれば西郷家も喜ぶだろうと嫁にきてくれるように頼むのだった。しかし、糸は一旦はその話を断ってしまう。
だが、糸は父が持ち込んだ縁談のせいで糸を苦しめてしまった事を詫び、吉之助が京へ行けば二度と会えぬかもしれぬと、糸を説得するのだった。

すでに京へと向かっていた吉之助に走って糸が追いつく。糸は、吉之助が望む国が見てみたいとし、西郷家で吉之助を待っていると。糸は吉之助の三人目の妻となるのだった。

感想

吉之助にとっては薩摩への帰還と、再び京へ向かう合間の回でしたが、ほぼ一話まるまる吉之助の嫁取り回ともなっています。

吉之助の三人目の妻は、ドラマ上は幼馴染でもあった糸ですが、史実では初対面だったようです。それはともかくとして、ドラマの早い段階から登場していた糸は、なるべくして吉之助の妻になったということになりますね。

吉之助としては、すぐに京へ上らなければならないというタイミング。とても嫁取りなど考えている暇のない時期だったはずですが、よくこのタイミングで糸と引き合わせる事ができたなと。糸の方も離縁していたので、結婚には問題なかったはずですが一度は断ってしまいました。

糸の中での想いもあったでしょうし、今の吉之助に対して自分が不釣り合いだとも考えたのかもしれませんが、お父さんがいい仕事をしてくれました。離縁になった原因として子ができなかったとありますが、吉之助との間には子を設けているので、糸のせいではなかったのではとも想いますね。

これによって、吉之助はいよいよ維新の真っ只中に突入する事となります。次回は、岩倉具視の話。そして、桂小五郎が再び登場するようです。岩倉具視は朝廷側から維新に関わっていきますが、ここで西郷と接触する事になるようです。が、ドラマ的には、笑福亭鶴瓶が演じるという少しコメディタッチにもなるようですね。