大河ドラマ「西郷どん」第24回の感想です。
第24回 「地の果てにて」
あらすじ
国父・久光(青木崇高)の命に背いた吉之助(鈴木亮平)は、徳之島へ遠島の命が下る。
徳之島での生活が始まってまもなくして、奄美大島より愛加那 (二階堂ふみ)が兄と共にやってくる。菊次郎と生まれたばかりの娘を連れてきていた。吉之助は娘に菊草と名付けるのだった。
京では、薩摩の働きが認められ久光は喜ぶのだった。久光からの働きかけがあり、将軍家茂の上洛。さらには、松平春慶(津田寛治)を復帰させ、一橋慶喜(松田翔太)を将軍後見職にすえさせた。
意気揚々と、慶喜に謁見する久光だったが、亡き斉彬と違い久光を芋扱いする。久光は、国父という名の隠居に過ぎないといい、将軍後見職の自分たちと手を取り合おうなどとは言い放つ。もし、自分たちといっしょにやりたいのであれば、西郷を連れてこいという慶喜に、久光は歯を食いしばりくやしがるのだった。
そして愛加那と平穏な日々を送っていた吉之助に、さらに沖永良部島への遠島の命が下る。つかの間だった愛加那との再会を惜しみながらも沖永良部島へと向かうのだった。
沖永良部島では、遠島だけではなく牢に入れられるという処罰も下る。島の役人・土持正照(斎藤嘉樹)は薩摩で学び、役人として島に戻ってきた事もあり、西郷を慕っていた。
牢獄の中で日々が続くが、島にいた罪人・川口雪篷(石橋蓮司)から薩摩からは麦と塩のみを与えられるように命がくだっているとし、島で死ぬ事を望まれるという。さらに、一蔵(瑛太)からの助けもこない状況に、それでも一蔵を信じるのかと追い打ちをかける。
わずかな食事で日々、座禅を組んで過ごしていた吉之助。しかし、徐々に体が衰退していくなかで嵐がやってくる。意識が朦朧とする中吉之助は自分に話しかける。まだ死ぬわけにはいかないと。
翌朝、雪篷の助けもあり意識を取り戻す吉之助。正照は、薩摩に背いても吉之助を助けようと、吉之助を牢からだし、屋敷へ連れ帰るのだった
感想
吉之助、2回目の遠島。しかも、今回は罪人として送られる事となり自由はかなり制限されています。ただ、徳之島での愛加那との再会が描かれたのは良かったです。
この間、久光は京で着々と信頼を得ていきます。もっとも、薩摩の強さはある意味、都合のいい存在でもあったのでしょうが。ただ、力をつけた薩摩により、松平春嶽や一橋慶喜が表舞台に戻ってきたという事もあります。将軍・家茂は、将軍後見職の慶喜がいる事で実権は握れず。
もっとも、慶喜からすれば、久光は薩摩の芋に過ぎないんですよね。これは、まさしく、吉之助が言っていたとおりであり、幕府で信頼のおける同士がいなかった事もあり、薩摩の藩主の父に過ぎないのです。さらには、西郷を連れてこいとまで言われてしまっては久光の面目丸つぶれです。
この事が直接関係しているのかわかりませんが、吉之助はさらに沖永良部島へ遠島になります。わずか5日間の再会となった愛加那と再びの別れです。沖永良部島では吹きさらしの牢に入れられるという日々。この状況を助けてくれるのが島の役人・土持正照であり、川口雪篷です。なんだかんだで、人に好かれるのが西郷さんですね。
なお、愛加那とは、沖永良部島からの処罰がとけて、薩摩へ帰る際に奄美大島に立ち寄って最後の再会を果たします。
次週は、どうやら久光が生麦事件をおこし、薩英戦争が始まるようです。西郷がいない間の出来事ですが、歴史はどんどん進んでいくのであります。