大河ドラマ「西郷どん」第10回の感想です。
第10回 「篤姫はどこへ」
あらすじ
斉彬(渡辺謙) よりお庭方を命を受けた吉之助(鈴木亮平) は水戸斉昭(伊武雅刀) へ文を届ける。文を破り捨てられた事を斉彬に伝える吉之助。さらに、一橋慶喜(松田翔太)とも遭遇した事で、慶喜の事を調べるように命じられる。
吉之助は、品川宿の相模屋で再びヒー様と出会い、やはり一橋慶喜だという事を知る事となるのだった。さらに慶喜からは次期将軍にはなる気はないと言われるのだった。
そんな折、おたまが倒れてしまう。そこに居合わせた謎の蘭方医(風間俊介)が瀉血でおたまを落ち着かせて、その場は収まるのだった。
斉彬に慶喜が次期将軍になる気はないという事を伝えた吉之助。だが、ここで篤姫が行方不明になってしまう。篤姫を探すように命じられた吉之助は江戸の町を探し回るのだった。
ようやく海岸でたたづむ篤姫を見つけた吉之助。篤姫は、薩摩にいた実の父が亡くなり海が見たくなったのだという。吉之助は、この海は薩摩まで続いているといい、泣きたいときは思い切り泣けばいいと言うのだった。吉之助の一言で、涙を流し泣く篤姫。ひとしきり泣いた篤姫が泣き止んだあと見たのは、なぜかもらい泣きをしている吉之助だった。篤姫は、この事は2人だけの秘め事だとするのだった。
藩邸に戻った篤姫は、斉彬より薩摩の姫として輿入れしてもらうと命をうける。なんと、その輿入れ先は徳川家定。公方様へ輿入れする事となる篤姫の教育係として幾島(南野陽子) がやってくるのだった。同じくして、吉之助は、篤姫付用人の命をうけるのだった。
幾島による、篤姫の教育の日々が始まるのだった。その様子を暖かく見守る吉之助であった。
そんなある日、吉之助が部屋に戻ると、品川宿で出会った蘭方医がやってきていた。その正体は越前福井藩の密偵橋本左内であった。左内より、斉彬が幕府の政を変えようとしている事を知らされる。その一方で、慶喜を次期将軍へしようとしている事もあらためて知らされるのだった。吉之助は、篤姫を公方様に輿入れするのなら、なぜ慶喜を将軍にしようとしているのかを疑問に思うのだった。左内は、家定の体が弱い事から、世継ぎが生まれたとしても、幼いままでは政はままならないとし、次期将軍を慶喜にしようとしているのではとするのだった。しかし、何も知らない吉之助に、左内は買いかぶっていたとし、その場を去ってしまうのだった。
吉之助は、斉彬に慶喜を次期将軍にしようとしている事を問いただし、なぜ篤姫を公方様へ輿入れしようとしているのかを問うのだった。将軍家へ輿入れして幸せになるはずの篤姫と思っていた吉之助だったが、斉彬は篤姫は不幸になるだろうと告げるのだった。
感想
西郷が薩摩の密偵として働く事となるという話。もっとも、斉彬からは大事な事はあまり知らされていないので、吉之助からすれば斉彬の命を忠実にこなす事だけを考えていたのだと思います。
それが慶喜を次期将軍にするのだという話をいきなり聞かされて、斉彬が何を考えているのか判らなくなっていた事でしょうね。
そして、篤姫がいよいよ将軍家へ輿入れへ。篤姫の教育係・幾島の登場です。もすもすもすもす薩摩言葉でしゃべる篤姫と吉之助がかなり気になったようですが。大奥に入るという事は多岐にわたる事柄を学ばなければならず。将軍家の世継ぎを生むための教育も受けるのですね。さすがに、これは西郷にいてもらっては困るという・・・。
同じ密偵とは言え何も知らされていない吉之助を、大きく買いかぶってしまった橋本左内。これも、吉之助の人柄なのかなとも思います。斉彬からもらった小刀、そして慶喜とも関わりがある吉之助なので、きっと重要人物だと思ってしまったのでしょうね。
斉彬は篤姫が不幸になるというのは、家定の命が長くない事を思っての事なのでしょうね。正室とはいえ、家定が亡くなってしまえば篤姫の立場もなくなってしまう訳ですから。
次回は、斉彬暗殺という事なので、斉彬は暗殺されたという説をとるようです。時期的には、阿部正弘が亡くなり、井伊直弼が大老になった頃合いです。斉彬を尊敬していた西郷にとっても大きな転機になるようです。
なお、今回登場した橋本左内は、安政の大獄で処罰され斬首されるようです。