大河ドラマ「西郷どん」第2回の感想です。
第2回 「立派なお侍」
あらすじ
斉彬との出会いから6年、小吉は名を西郷吉之助(鈴木亮平)にあらため、郡方書役助となっていた。ある日、村の田んぼの稲の実り具合を見に来ていた吉之助は、借金の方に連れて行かれそうになっていた娘を助けるのだった。
一方、盟友・大久保正助(瑛太)は記録所書役助となり、祝の席がもうけられる事となった。そして、赤山靱負(沢村一樹) といっしょに鯛を持ってきていた岩山糸(黒木華) と再会するのだった。
そんな中、島津斉昭(渡辺謙) は父斉興(鹿賀丈史) との確執を深めていた。ついには、世継ぎは久光(青木崇高) に譲ると言われてしまう。斉彬は江戸に向かい藩の不正を話、父・斉興にその責めを負ってもらうのだという。次に薩摩に戻ってくる時は藩主としてだと赤山に告げるのだった。
吉之助は、年貢の取り立てに不正が行われ、さらに不作にもかかわらず一定の年貢を払わなければならない状況にいてもたってもられずにいた。吉之助は家老・調所広郷(竜雷太) の元へ向かい、定免法での取り立てを止めて検見取にしてもらうように頼み込むのだった。不正が横行する現行の定免法では百姓は苦しむだけだとする。吉之助が執拗に食い下がった事で、調所は検見取の許可を出すのだった。
検見取の為、村に向かった吉之助だったが、そんな中で百姓たちが作っていた隠し田を発見してしまう。不正を正すためには始めた検見だったが、この隠し田を見過ごしてしまえば曲がった事を見逃す事になってしまい悩むのだった。考えたあげく、赤山邸に寄った吉之助は、斉彬との面会を頼み込むのだった。赤山は、斉彬が秘密裏に江戸へ向かう事を話し、薩摩を離れる前に意見を届けよと言われる。
百姓たちの苦しみを書状にしたためた吉之助は斉彬の元へと向かう。しかし、その一方で一度は助けたはずの百姓の娘が再び借金の方につれていかれそうになっていた。糸から、その話を聞いた吉之助は斉彬に会う前に、娘を助けに向かう。しかし、結局娘を助ける事は出来ず自分は"立派なお侍"ではなく女子1人救えない"やっせんぼ"だと嘆くのだった。
感想
前回の子役から早くも鈴木亮平の西郷登場の回となりました。
この頃の薩摩の状況は百姓に取っては厳しいものだったようです。本来ならばこの状況を変えられるはずの斉彬が藩主になれずにいた事も影響があったのでしょうね。斉興からすれば、先々代からの借金がやっと返せたところで、斉彬が藩主になってはまた借金が膨らむだけという考えなのもわかります。もっとも、斉彬の先見の明は確かであり、このまま斉興が藩主にとどまっている事も薩摩藩としてはよくなかったんですが。
この頃の、西郷は身分も力もないただの下級武士。百姓のためにとは考えても、全てが空回りしてしまうというダメヒーローそのものでした。この西郷吉之助がのちの西郷隆盛となっていく訳で、そこのところはずっと変わらないのかもしれません。今回は、その西郷さんのルーツのような者が描かれた回という事になるんでしょうね。
次回は、江戸へ向かった斉彬が、反撃にあうというおころでしょうか。お由羅騒動の始まりになっていくんでしょうか