漫画「ふらいんぐうぃっち」の感想です。
アニメ化もされていますが、コミックは最新の6巻を除く1~5巻までを読破してあります。大体、アニメ化されたエピソードよりも少し先の話まで収録されています。
ほのぼの系魔女漫画
主人公は、魔女の高校生・木幡真琴。魔女修行のために、横浜から親戚の青森県弘前市にやって来るところから始まります。
魔女といいながらも、はじめはほうきで空を飛ぶくらいしか魔女らしいシーンが出てきません。真琴は、新米魔女という事であまり高度な魔法を使えないという事もありますが、どちらかと言うと魔女修行を兼ねた日常生活が描かれていきます。
「ふらいんぐうぃっち」の世界での魔女は、職業魔女としては真琴の姉の茜や、昼間は犬の姿になってしまう犬養さんが出てきますが、茜に至ってはもう冒険家みたいな風情だし、犬養さんは占い師。椎名家は喫茶店と魔女と言いながらも完全に一般の人間たちに溶け込んで生活しているので、あまり魔女らしいというか戦闘などは一切ありません。
人間に溶け込んでいながらも違うのは、魔女でないと気づかない人たちや、幽霊が見えたり、空飛ぶクジラが見えたりというところでしょうね。ただ、魔女の真琴とともに行動している倉本家の人たちは自然と魔女の世界の人たちと会う機会も多いのでいろんな話が飛び出してきます。
現代に生きる魔女たちの世界は非常にのんびりと過ぎていっている気がします。
青森県弘前市が舞台
舞台は、青森県の弘前市。弘前はあまり行った事がないので、そこまで詳しくはないのですが元青森県民としては非常に親近感が湧きますね。
弘前だと地方都市なので、ある程度街並みもあったもおかしくはないのですが、どちらかというと自然が多い風景が多い気がします。弘前市は海に面してない事もありますが、海までドライブに出かけた話はきっと日本海側まで出たんだろうなと思います。夏は海ではなくて川遊び。
アニメ化された事もありますが、聖地巡礼の場ともなっているようです。弘前市の観光協会にも舞台めぐりの地図が掲載されていました。
農作業が多い
真琴の居候先の倉本家は父が農家をしている事、そして魔女修行の一貫にもなるので、農作業をするお話が何回も出てきます。使っていなかった畑を利用しての家庭菜園とは言えない広さの畑とか、作りすぎだろっていうくらいのプランターに植えた二十日大根。
その他、りんごの受粉作業や山菜採りといろいろ農作業が出てきます。おもわず、「鉄腕ダッシュ」の出張DASH村を思い出してしまうような感じですかね。
倉本家は真琴の同級生の圭くんが非常に女子力高くて、料理がうまい。ふきのとうで天ぷらを揚げたり、家庭科調理実習でもリードするくらい。ホットケーキマスターとしても働いています。圭くんほどではありませんが、真琴も料理は得意なようで、ふきのとうを美味しそうに食べるなどちょっと渋い好みがあるようです。
魔法使いっぽいのはこれから
のんびりとした魔女漫画なので、序盤ではあまり派手に魔法を使うシーンはありません。ある意味、茜がアフリカから瞬間移動するのが大魔法っていう感じがするくらいですから。
とはいっても魔女修行でやってきているので、徐々に魔法を使う場面も増えてきました。魔女としては優秀で有名人な姉・茜に比べると物足りなさがある真琴ですが、徐々に出来る事が多くなればいいよっていう感じなのでホントに緩やかにいろんな事ができればって感じのペースです。
魔女修行の他にも、現代社会の魔女家業の一端も段々と見えてきます。魔女への依頼や、依頼への報酬など決まり事があるようです。報酬は金貨で支払われますが、これで魔具と交換も出来たりといった話も出てきます。
才能あり!?ちなつちゃん
どうやら、魔女にも家系があるようですが、話の中で人間から魔女になる事も出来るようなのです。真琴や茜たちと行動を共にしていた倉本家の娘・ちなつちゃんは、茜に弟子入り志願。魔女見習いとして、真琴たちと共に魔女としての経験を積む事となります。
魔女ではないですが、動物に好かれたりといったところは魔女としての資質があるのかなと思わせたりもします。その甲斐あってか、ハマベーから授かった歯から出たマナを指輪に収めた事で、限定的ながらも魔法が使えるようになります。それも、イメージした事をすぐに具現化するくらいだったので、案外魔女としての才能があるのかもしれません。
楽しみなこれから
「ふらいんぐうぃっち」はコミックスでしか読んでいないので、のんびりとしたペースで楽しんで行こうと思います。最新刊の6巻が出たばかりなので、近々読んでおこうと思います。
真琴が春先にやって来てから、緩やかに季節が進行しているので、お話としては高校1年時か、高校の3年間かという区切りで話が終わるのかなと想像しますが、それにしてももう少し先になりそうです。