京都大学の研究で、レトロウイルスの感染から、猫の移動の歴史を探るというものがありました。
感染性レトロウイルスの度重なるネコゲノムへの侵略 -ネコの移動の歴史を探る手がかりとなるレトロウイルス感染の痕跡の発見- — 京都大学
本研究によって、これまで不明であった家畜化後のイエネコの移動経路を明らかにするための指標として、RD-114ウイルスに関連した内在性レトロウイルス(ERV)配列RDRSが有用であることがわかりました。 ...
猫が過去に感染したレトロウイルスの痕跡を調べる事により、現在世界各地にいるイエネコがどういう経路で広がっていったかを調べたという事のようです。
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イエネコの先祖は、中東の辺りで家畜化されたそうですが、アジアへ渡ったイエネコと、ヨーロッパを経てアメリカ大陸に渡ったイエネコでは内在性レトロウイルスが含まれているかどうかがの保有率がまったく違うようです。
現代の品種だと、アメリカンショートヘアーやヨーロピアンショートヘアといったグループと日本猫ではまったく違う結果になったという事です。
今回の研究では、内在性レトロウイルスを調べる事で、猫の移動の歴史を調べるのに有効だというところまでとなっていますが、もう少し詳しく調べていけば、各地の猫がどういった経路で到達したのかが分かってくるのでしょうね。