大河ドラマ「軍師官兵衛」の48~49話の感想です。
第48回 「天下動乱」
あらすじ
石田三成(田中圭)が挙兵し大阪城に入る。一方の、徳川家康(寺尾聡)は江戸城にて、この報を知り迎え撃つ。
そして、中津城にいた如水(岡田准一)も来るべき戦に向けて兵を集めていた。
秀頼と、淀(二階堂ふみ)に謁見した三成は、いよいよ家康征伐に乗り出す事を宣言する。
そして三成は、関東に下った武将たちの妻子を大阪城に集めるように申し付けるのだった。
善助(濱田岳)の計らいで光(中谷美紀)と栄(吉本実憂)は俵の中に入り母里太兵衛(速水もこみち)の手により屋敷より運びだされていた。
しかし、三成の兵がいて大阪から脱出する事が出来ずにいた。そこに細川忠興の屋敷から火の手があがり、それに乗じて港から脱出する事となる。
なんとか、光と栄は善助と太兵衛により中津城に逃げ延びるのだった。
上杉討伐の為に上野に向かっていた長政は家康から呼び出しがかかる。長政は、豊臣恩顧の福島正則の陣に寄って説き伏せたのちに、家康の元を訪れる。
家康の元に集まった大名たちで評定がひらかれ、三成が謀反を起こした事を知らされる。三成が妻子を人質にとっている事から、大阪に戻りたいものはすぐに陣を引き払えという家康に、福島正則らは今更三成の元には戻らぬと気勢を上げる。これにより、一挙に結束が深まるのだった。
三成らは、家康の元に参じた大名たちがそのまま西に引き返してくる事をしるが、安国寺恵瓊は如水の方を心配していた。すでに、百姓、町民らを集めて兵の数は1万にもなっているという。
三成は、これに対してかつて豊後を支配していた大友義統を呼び出していた。如水を討伐し切り取り次第豊後を与えるというのだ。
如水は、善助、太兵衛、九郎右衛門を呼び寄せて作戦を話すはずだったが、3人は既にそれを把握していた。まずは、家康と三成が争っている間に九州を攻め落とし、ガラ空きとなっている毛利の所領に攻め込む。播磨まですすめば、味方の数は10万にも膨れ上がるだろうと。勝ち残った、家康か三成は疲弊しており、そこで大戦に出ると。
如水は頭を下げる。得難き宝が3つもあると。天下を狙うと宣言するのだった。
その頃、京では小早川秀秋が高台院(黒木瞳)の元を訪れていた。秀秋はいまだ、どちらの陣営につくか決めかねていたのだった。
そして、いよいよ如水が挙兵する。
感想
世の流れを呼んでいた如水の動きが実に面白い。石田三成が挙兵して、家康との大戦が始まろうと両者が画策する中で、虎視眈々と天下を狙うために兵を集めていた如水です。
ただ、息子の長政の方は着々と家康のもとでいい働きをしていました。
長政の父・如水に対するライバル心のようなものが感じられます。
元々、如水相手ではやりこめられてしまっていた三成ですが、家康の方も同じように三成の動きが読めており、完全に如水・家康の手のひらの上を転がされているような感じでしたね。
挙兵したときの如水のイキイキとした顔ときたら。
第49回 「如水最後の勝負」
あらすじ
いよいよ天下分け目の戦いが始まろうとしていた。
石田三成(田中圭)は奥の手として秀頼出陣を目論んでいた。しかし、淀(二階堂ふみ)の猛反対にあい実現に至らななかった。
その頃、黒田長政(松坂桃李)の陣には、小早川秀秋の使者がきていた。おね(黒木瞳)の取次で、秀秋は徳川に味方すると言うのだ。
だが、秀秋のもとには石田三成もやって来ていた。なんと、関白の位をやるというのだ。
そして如水(岡田准一)は、九州の大小名に黒田に従うように書状を出していた。そして、豊後より大友義統を迎え撃つことにするのだった。
大友義統のもとには続々とかつての武将たちが集まり始めていた。かつて、黒田の食客となっていた吉弘統幸(的場浩司)も含まれていた。
これを知った如水は、大友勢を倒しに九郎右衛門らを遣わす。
如水挙兵の報は家康のもとにも届けられていた。石田方を攻めているという事だったが、家康には如水が天下を狙っているのが見えていた。
一方、長政は各武将に調略をかけていた。
九郎右衛門と相対した統幸は、これに敗れて自刃した。翌日、大友義統は降伏する。
佐和山城を攻めると見せかけて関ヶ原での野戦に持ち込もうという家康の罠にはまった三成は関が原に陣を移す。
さらには、味方だった大名たちもなかなか腰を上げず、士気が上がらない。
そしていよいよ関ヶ原にて両軍が対峙する。
一方、如水は破竹の勢いで進軍していた。
感想
関ヶ原前夜とも呼ぶべき回です。
如水の方は、関が原の戦い前に戦いを始めていました。石田三成からそそのかされた大友義統との戦いをきっかけに一気に九州を攻め落とします。
ここまでも、悪官兵衛と言われた、悪ーい官兵衛の顔がありましたが、今回はそれがまさにハマってました。悪いけど実に生き生きとした顔です。
今回の如水の戦い方も相手方を攻め崩しながら、全て味方に引き入れることで兵の数を増やしていくというやり方です。これは、まさに秀吉と共に天下をとったときと同じなんですね。
実のところ、如水の最大の誤算は長政の働きぶりだった訳ですが。三成の兵力を次々と削いでいくのはなかなかのものです。如水ほどではないけど、なかなか悪い顔をしています。
次回の最終回は、総選挙の関係で一週先延ばしとなりました。
関が原の戦いは、たった1日で終わってしまった事で、如水の天下取りの野望は断たれます。黒田官兵衛の集大成はどう終わりを告げるのか楽しみでもあります。