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巨大カルデラ噴火が起きたら諦めるしかない

十和田湖

ニュースなどにもでて話題になっていますが、神戸大学より「巨大カルデラ噴火のメカニズムとリスク」が発表されました。

これによると、山体噴火とカルデラ崩壊を含む強大な火山噴火が起きる確率は、今後100年に1%という事です。これは、阪神淡路大震災を起こした、兵庫県南部地震が起きる前日における30年発生確率と同程度という事です。

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これだけ見ると、割と実際にありうるような気もしますが、南海トラフの巨大地震や首都直下型の地震に比べれば、はるかに低い年間発生確率になります。

以前、当ブログでも、十和田湖が爆発する可能性もありうるというのを書いた事があります。

これは、丁度十和田湖が最期に爆発を起こしたのが、貞観地震から数十年後だった事から、先の東日本大震災の後にも起きうるという話でした。

ただ、十和田湖を形成した大噴火は1万年以上前のもので、915年の噴火では周囲20kmを焼き払ったという事なので、今回の巨大噴火の規模よりは小さいものだと思われます。

十和田湖 - Wikipedia
915年(延喜15年)、十和田火山は大噴火を起こした。このとき毛馬内火砕流が周囲20kmを焼払った。 ...

十和田湖の他に巨大なカルデラ噴火を起こした火山といえば阿蘇山があります。過去に起こった大規模噴火では火砕流が今の山口県の辺りまで及んだそうです。。

阿蘇山 - Wikipedia
約30万年前から9万年前までに大規模な噴火が4回 (Aso1-4) あった。 ...

さらに、南九州の縄文初期の文化が一時途絶えたとされる巨大噴火をおこしたのが鬼界カルデラです。

それが、7300年前の鬼界アカホヤ噴火だそうで、回復するのに1000年はかかったとされます。

鬼界カルデラ - Wikipedia
西日本、特に九州の先史時代から縄文初期の文明も人もこの噴火で途絶えたと考えられている。 ...

といったように、日本には過去に巨大噴火を起こした火山がいくつもあります。実際問題として、この規模の大噴火が現代に起こった場合は、とてつもない大災害となる事は間違いありません。

もし予知がある程度出来たとしても、その地域にすむ数百万から数千人の人を外の地域に移住させでもしない限り助からないでしょうね。そんな大規模な移住が短期間で出来るのかといったら難しいでしょうし。火山灰の影響はさらに大きく日本全土に及ぶ可能性もあります。

はっきり言えば、もし明日起きたら、地域全滅は諦めざるをえないというようなレベルの話です。

どちらかと言えば、これよりは小規模ながらも、大きな被害が出るであろう南海トラフの大地震や、首都直下型地震の方が防災対策をたてやすいでしょうし急務でもあります。個々人の防災対策や、自治体の努力で死者数は減らせる可能性が大いにある訳ですから、当然だと思います。

この場合の防災は、なるべく多くの人の命を守るという事になりますが、巨大噴火が起きる事となると、もはや多くの命を助ける事はかなわなくて、日本という国自体をどうやって維持していくかという話になりそうな気がします。

といった事を踏まえまして、今回の話を聞いて、あまりに恐れすぎるのも良くないかなと思います。

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