大河ドラマ「軍師官兵衛」の13~15話の感想です。
第13回 「小寺はまだか」
あらすじ
いよいよ、播磨入りした秀吉に対して、官兵衛(岡田准一)は姫路城を明け渡す。
秀吉から兄弟の契りをかわされて喜んでいた官兵衛だったが、そう簡単な事態にもならないようす。
姫路城には播磨の各地から城主たちが拝謁しにやってきたが、官兵衛の主君・小寺政職(片岡鶴太郎)は一向に現れない。
秀吉に気に入られた官兵衛に対してすねたような態度をとる政職に官兵衛も手を焼く始末。
なんとかしたい官兵衛だったが、竹中半兵衛(谷原章介)に秀吉からもらった誓紙を燃やされようやく我に返る。
一計を案じた官兵衛は、秀吉を百姓にみたてて御着城に向かわせる。これを、秀吉とおもわなかった政職だったが、本物の秀吉とわかっって驚くのでした。
秀吉から直々に力を貸して欲しいと言われて、政職もようやく秀吉に頭を下げるのでした。
感想
どちらかというと、大きな事件がない回でしたが、官兵衛が秀吉のもとで力を発揮し始めたというところです。
この後の播磨の情勢を考えると、嵐の前の静けさと言ってもいい感じです。
官兵衛が、荒木村重に捕まっていたとはいえ、政職らが反旗を翻すわけですから。
第14回 「引き裂かられる姉妹」
あらすじ
主だった播磨の城主たちは信長側についたため、残った城を秀吉らが落としていき、上月城のみを残すのみとなりました。
この上月城には、官兵衛の妻・光(中谷美紀)の姉である力(酒井若菜)が嫁いでいるという事で、官兵衛もなんとか命だけは助けたいと思っていたの。
一方、なかなか石山本願寺攻めがはかどらない、荒木村重は、徐々に主君信長(江口洋介)に恐れを抱き始める。
上月城主・上月景貞は、官兵衛の説得にも応じず、いよいよ戦になる。苦戦を強いられる官兵衛に、旧尼子勢の山中鹿介が加勢にやってきて、これを蹴散らす。
山中鹿介らは、籠城した景貞を攻め落としたいところだったが、なんと景貞が重臣に切られて首をとられてしまう。
これにより、あっさりと上月城を手にした秀吉軍。官兵衛は、生き残った力親子を救い出して、姫路へ連れ戻す。
景貞を家臣が裏切ったのは、宇喜多直家(陣内孝則)が裏で画策していたのだった。
結局力は娘を官兵衛に預けて出家してしまう事となるのでした。
感想
秀吉と官兵衛が勢いのままに播磨を平定というところでしたが、のちのち禍根を残す回ともなりました。
信長に恐れている、荒木村重がのちのち裏切ったりする訳ですから、今回も伏線の一つとみていいでしょうね。
播磨の国も、官兵衛が働きかけて主要な城主たちを信長方につかせたのはいいものの、秀吉に下ったという思いもないものもいて、その実火種を抱えたままという事でした。
今回、山中鹿介が登場しました。この後、上月城の守りについた後に亡くなる訳なので、それほど登場回は多くなさそうです。
なお、出家した力は、のちのち黒田家(福岡城)で光とともに暮らす事になるようです。(妙寿尼)
第15回 「播磨分断」
あらすじ
播磨を無事に平定した秀吉であったが、火種は残っていた。
光の兄である、櫛橋左京進(金子ノブアキ)は、力が出家した事で、官兵衛に恨みをもっていた。
さらに、毛利の安国寺恵瓊の画策もあり、播磨勢は既に一枚岩ではなくなっていました。
秀吉は、信長より播磨は切り取り次第与えると言われていたが、播磨の国の者に任せるつもりでいた。
その頃、荒木村重は、信長からの命で石山本願寺との和睦を調整するものの、最後まで信長を信用してもらえず和睦に失敗するのでした。
結局、本願寺攻めから外されて、播磨で秀吉のもとにつけという命が下されるのであった。
播磨では、いよいよ毛利攻めという事で評定が開かれようとしていたが、三木城主・別所長治は現れず。さらに、別所家の重臣らが評定をかき乱し、櫛橋左京進も反旗を翻して評定は終了するのであった。
安国寺恵瓊の調略を受けていた櫛橋左京進を説得しに行った官兵衛だったが、ついに応じる事はなく決裂してしまう。
三木城主の別所長治も毛利方につく事となり、一気に播磨を二分する騒乱となる。
感想
これから起こる動乱の序章というべき回でした。
ここから、荒木村重の反乱、小寺政職が寝返りと大きく事態が動いていきます。
元々、播磨の中は小競り合いが続いていた事もあり、そう簡単に一枚岩という訳にはいかなかったのでしょう。
それとともに、秀吉の配下となる事をよしとしない連中もいて、一旦は信長方に与した城主たちが次々の反旗を翻す結果となりました。
さらに、西からは毛利の軍勢が迫ってきて、官兵衛自身も西へ東へ奔走する事になります。
ここからは、官兵衛が幽閉されたり、信長が本能寺の変で討たれたりといった事で、前半戦の山場へと続いていく訳ですね。