先日、痛ましい事件となったアルジェリア人質事件。その犠牲者となった方々の会社、日揮ってあまり聞き覚えのない会社でした。
Wikipediaによると
主な業務は、「製品を作る製造設備を造る事」である。製造設備の内訳は、石油精製プラント、石油化学・化学プラント、LNGプラント、天然ガス処理プラント等である。
とあります。
その日揮がなぜアルジェリアに行っているのかというのを解説している記事がありました。
その中にあって、いちばん打撃が大きかったのは、日揮です。日揮はウォールストリート・ジャーナルによると日本人10名、外国人7名の合計17名の安否が確認出来ていません。「なぜ日揮ばかり?」そんな素朴な疑問が湧きあがってきても、不思議ではありません。
日揮は日本での知名度よりも海外での知名度が大きいらしく、世界でも有数の実績があるプラント輸出企業だそうです。
そもそもが、石油や天然ガスのプラント建設という事なので、必然的に中東とか北アフリカといったところが活動の拠点となる事のようです。
日揮にとって中東や北アフリカは彼らの主戦場です。だから社員にとってアルジェリアに行くのは、IT関連の社員がシリコンバレー詣でするのと同じ感覚です。
IT関連社員がシリコンバレー詣でをするかどうかは別として、そこがどんな場所であれ、そういう土地でする仕事が当たり前の会社という事です。
この記事では、"そこで働くことは彼らにとって本懐のはず
"と書いてありますが、日揮で働いている人たちはそういう土地で働く事に使命感をもってやってるんだと思います。
また、週刊ダイヤモンドの記事によると、こうも書いています。
長い年月をかけて、体系化した独自のリスク管理手法により、実績と信頼を積み重ねてきた。
プラント・エンジニアリングの世界には、想定されるリスク要因を徹底的に排除してもなお起こる「ビヨンド・コントロール」(制御不能な事態)という概念がある。
中東や北アフリカという土地で仕事をしている訳なので、当然高いリスクもある訳ですが、その分リスク管理はしっかりしていたようですが、それでも今回の事件は防げなかったという事のようです。
正直、この事件があるまでは日揮という会社はまったく知らなかった訳ですが、日本で世界に通用する会社がまだまだあるという事です。その会社が、今回のような事件で、多数の犠牲者が出てしまったのは残念でならないですね。