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東日本大震災から5ヶ月

東北地方太平洋沖地震の発生から今日で、5ヶ月が経ちました。

まず最初に、ちょうど最近石巻に行ってきた方のブログがあったので、載せておきます。

「石巻市門脇町は津波から5ヶ月たっても爪痕がそのまま残ってる。日本で何が起きたのか、 一度でも自分の目でみないのは『もったいない』。戦争でもここまでの事にはならない。写真で見るのと実際に現地で見るのとは大違い。 本当に大違い。たぶんあと半年はあのままなので、お盆にでも見に行くべき。観光気分でも、野次馬根性でもいいから(少なくとも石巻市門脇町には今実質住民はいないので、野次馬根性に対して気分を害する人どころかそもそも人がいない)、現地を一度見ると、 何かしたくなると思う。」


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先月石巻に立ち寄ったときは、あまり被災地の中心地までは足を運ばなかったが、容易に想像できる。
気仙沼市から、南三陸町までの海沿いを車で走ってきたので、状況はよくわかるという意味で。

そのときのブログエントリーにもいろいろ書いてたんだが、あらためて現地の状況を書いておこうと思う。

まず、今回の震災で最も被害を大きくしたのが、津波災害だった。そして、この津波被害の大きさがその後の復興に向けては大きな差を生んでいる状況でもあった。

津波被害のなかった地域、または浸水したけど流されるまでには至らないくらいの被害だった地域は、震災後4ヶ月を越えて続々と復旧してきている。その最たるものが、仙台市の中心街だろう。外壁の修理をしているビルがまだあちこちにあるものの、仙台駅を始めとして、ほとんどの店は営業を再開しているし、むしろボランティアで行っている方々の拠点ともなっているため、ホテルは軒並み満室になっている。

そして、塩釜や松島といった辺りも、パッと見は津波が来たことを感じさせないほど道はきれいだった。実際は、まだまだ傷跡が残っているのだろうけど、この数カ月でここまで復旧したのかというのも驚いた。
さらに、津波被災地の気仙沼や石巻辺りでも、浸水地域でも被害が少なかった辺りや、直接津波の被害がなかった辺りは、お店などは平常に営業しているようだった。

実際のところは、一つ通りを越えただけで、津波の被害状況が違うような感じで。一歩、大きな被害のあった辺りに出ると、そこから先は景色が一変した。
震災後、4ヶ月以上が経過していたという事で、車や瓦礫は大型トラックなんかで続々と集積所に運ばれていたので、実際にはかなり片付けが進んではいるのだろうけど、それにしても、ここに街があったとは思えない光景ではあった。

R45を通ってみると、津波の被害があったところと、無事だった高台や内陸部ではまったく景色が違っていた。未だに仮設のガードレールが置かれているところは数知れずだし。橋が流されて、橋自体が仮設なところもあった。道路沿いに、瓦礫の集積所があるところなんかは、ものすごい量の瓦礫が積み重なったままで、まわりは更地同然というところもあれば、津波で破壊された建物が残ったままの場所もあった。

それでも、主要道だけあってか、車での移動が出来るまでには回復していただけでもすごい。気仙沼から、石巻の三陸道に出るまで通行止めになっている場所はなかったのだから。

仮設住宅の一部はお盆前に間に合わないところも出そうだが、避難所となっていた体育館なども、震災5ヶ月に迫ったところで続々と解散となっているようだ。
それでも、まだ避難生活を続けている人はかなりいるし、あくまで仮設住宅は仮住まいにしか過ぎないわけだ。

震災後5ヶ月でやっとここまできたというのは、阪神淡路大震災のペースからはかなり遅れているのだと思う。とはいえ、なんとかかんとか、次のステップへすすめる気がしてきたとも言える。
各地の災害ボランティアセンターも従来の名称から、生活支援などへ移行しているところも増えてきた。以前の個人宅の片付けや、泥かきといった仕事が徐々に減ってきて、支援する内容が変わってきているのだろう。

ただ、各地にうず高くつまれた瓦礫の山を見ると、まだまだこの先は長いなと感じた。
そして、ここから先は、ボランティアや、民間だけではなかなか手出しが出来ない部分が多いだろうなと思っている。
瓦礫の処分なんかも受け入れ先が決まってないところもあるだろうし、更地となった被災地をどう復興させていくかは各自治体が判断しなければならないし、国からの支援も必要になる。ある程度指針が見えれば、これからどういう支援をしていけばっての見えてくるかもしれない。

今のところ、被災地の被害は色濃く残っている場所がまだまだある。被災地へ行って、実際にその現場をみてみる事は意味があると思う。とはいえ、個人的には無責任に進められないが、機会があったら行ってみてほしい。
注意してもらいたいのは、気仙沼や石巻辺りがそうだったが、信号が復旧していない道がたくさんあるという事。瓦礫運搬のトラックの往来も多いので、交通事故には十分に注意しないといけない。

後は、自分自身もそうだったけど、いくら瓦礫の撤去が進んだ状態とはいえ、そうとうにショックを受けると思う。テレビやネットで写真はいくらでも見ただろうけど、それでもやっぱりうわって感じになる。
実際、自分も石巻はもう少し被害の大きかった地域まで足を運ぶ予定だったが、今回はそこまで行かなかった。前日の気仙沼からのR45沿いの移動で、散々被災地域を見せられていたので、正直これ以上はキツいなという感じだったからだ。

だから、津波被災地に行くのは、いい面も悪い面もある。でも、復旧した場所に行ってみるのはいいと思う。松島はGW前にほとんど営業再開してるし、仙台は表向きは活気がある。まっ、仙台行って牛たん食って帰るんでもいいと思うんだ。
夏休みや、連休でどこ行くか迷ってるんだったら、東北に足を運んでみてほしいかな。
新幹線も通ってるし、東北道も通れるんで、足はいくらでもある。

復興という事を考えたら、今はその階段の手前まで来た所。やっと、階段が見えてきたってところ。まだ1歩も登ってない。これから。ホント、これからだと思う。
そこんところを、忘れないようにしないといけない。

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