大河ドラマ どうする家康 第45回 「二人のプリンス」 ネタバレあり感想
大河ドラマ「どうする家康」感想です。
第45回 二人のプリンス
あらすじ
19歳となった、秀頼(作間龍斗)。大坂城で舞を舞って見せる。
その傍らで、茶々(北川景子)は千姫(原菜乃華)に問う。この安寧を作られたのは誰だと。亡き太閤殿下だと答える千姫。茶々は、そなたの爺様である家康はその代理をしているだけだとし、秀頼が成長した暁には返す約束だと。もしその約束を破るというならば、戦になるまでとし、欲しいものは力で手に入れると言う茶々。
駿府にて、物思いにふける家康(松本潤)。昔の事ばかり思い出すという家康。
駿府にやってきた秀忠(森崎ウィン)。大坂城では、関ヶ原で浪人となっている者たちを集めて、兵糧・武器を集めているという。世の中では、徳川と豊臣の戦になるともちきりだと政信(松山ケンイチ)は言う。秀忠は、もはや天下の安寧を保っているのは徳川だとした。
正純(井上祐貴)は、今度こそ秀頼に臣下の礼を取ってもらおう進言する。それに応じないのであれば、今度こそ潰すと。
家康は、それは避けたいとする。太閤秀吉はまだ皆の中にいるとし、その子に仇をなすとすれば、徳川に怒りが向かうとした。
政信は、秀頼を二条城に招くとして、その際に上段にいてもらい、しかと崇めるとした。武家の棟梁たる、徳川が崇めるものは何だと問う。それは公家だとし、豊臣は公家だとしてしまおうと言うのだ。家康は、寧々に間になってもらうとした。
寧々は、秀頼に天子様のご譲位のおり、二条城まで来てくれないかとしていると告げる。茶々は天下は返さぬ、大人しく撫でられていろという事だとした。
この状況に千姫はおもわず誤ってしまう。寧々は、いまは徳川の天下だとし、豊臣は徳川の庇護のもとにあると忠告した。
加藤清正の進言で、このままでは弱腰にみられるとし、不穏な動きあらばなんとしても守り、この城に連れ帰るとした。茶々も、これに同調し、そろそろお披露目のときかのとした。
慶長16年3月28日、秀頼は初めて大坂城を出て、民の前に姿を表した。秀頼が二条城にへと入城する。家康が挨拶しようとすると、秀頼がそれをさえぎり礼を述べる。
家康が先に入るように促すものの、秀頼は我妻のおじじさまであるとして先に入ってもらうように促すのだった。部屋に案内されると上段へ座るように寧々に促される。それが取り決めであるという家康。豊臣は関白になられる高貴な方だとし、武家のお棟梁である徳川は下段であるとして座る。
躊躇する秀頼に、寧々はならば2人ともに上段にすればよいとする。秀頼は、家康の手を取り上段へと案内するのだった。上段へ家康を座らせた秀頼は再び下段に向かい座する。そして、これまで会いにこなかった事を詫びるのだった。武家として共に手を取り合い世をおさめようと続けるのだった。
この一報を聞いた秀忠は、これで豊臣が下だと喜ぶ。だが、これはえらいことだと、政信はいう。案じるとおり、上方では、家康が秀頼をひざまずかせたと騒ぎになる。
まんまとしてやられたという正純。阿茶は、秀頼をどういう方だったかと問う。家康は、涼やかで様子のいい秀吉だとした。
家康は、三浦按針を呼び寄せて、大筒を手配する。大いなる力を見せれば、大人しくするだろうと。
家康は、今川氏真を招いていた。氏真は徳川の庇護のもとに、妻と悠々自適に過ごしていた。その生活ぶりを羨む家康。
氏真は、かつて「まだ降りるな」と言った事を話す。かつて父が目指した、王道の治世。戦なき世を目指してくれとつづける。だが、家康は、無理かもしれぬとした。自らは成長などしていないという家康。ただ人を殺せるようになっただけだと。戦が一つ終わると、またあらたな戦が起きると。わしの生涯は死ぬまで戦をしつづけてと。そんな家康を氏真は抱き寄せる。弱音を吐きたいときは、この兄が全て聞いてやると。
秀頼は二条城の会見以来目覚ましい輝きをみせていた。慶長18年、京大仏の開眼供養を行なっていた。これに徳川も呼ぶとした。大野治長(玉山鉄二)は、輝きをみせる秀頼にたいして、齢70を過ぎる老木は朽ちるのみだとした。
秀忠は、あの京大仏の開眼供養はなんとかしてほしいと、家康に泣きついていた。秀忠は、いま流行っている歌があるとした。熟した柿は落ちて、それを秀頼が拾うと。もし父がなくなり、秀頼との戦いになったら負けるだろうと。負ける自信があるという秀忠。ただ凡庸なものだという。織田と豊臣の血も受け継いでいないし、父のような才もないとこぼす。
そんな秀忠に、才は受け継いでいるという家康。弱いところだという家康。そうしてその弱さを素直に認められるところだと続ける。かつては自分もそうであったと。だが戦乱の中で捨てざるをえなかったと。かつての方が幸せであったとも言う。そして、最後に戦を求めるものに天下を渡すなと言いつけるのだった。覇道よりも王道が上だとし、かつての自分の志を受け継いでくれとした。
大坂城で棒術の稽古をする秀頼。すでに大野も叶わなくなっていた。大野は、いま亡き乱世の名将のようだと。茶々は柿を落ちるのを待つのは惜しいとし、家康を倒して手に入れるものこそ天下であろうとした。そこへ京大仏の祈願に作る鐘の銘についてと相談にやってくる。
この件について家康に報告が入る。家康の諱を2つに分け、豊臣こそが君であると。政信は少しづつ力を削ぐというのはうまくいかないようだとし、そろそろ来るべきときがきたと述べる。家康は、そろそろ戦かとこぼすのだった。
感想
老いる家康、輝きを見せる秀頼。太閤秀吉は、上方では人気なんだなぁ。秀吉の子というだけではなく、才をみせる秀頼。家康からすれば、まさしく涼やかな秀吉と見えたのでしょうね。
それに対して、徳川の二代目秀忠。世紀の凡庸と言われて喜んでいたのも過去。偉大なる父・家康の前に、自信を失うのも当然でしょうね。家康の弱さを引き継いだという秀忠に掛けます。すでに、氏真との対面で覚悟は決めていたのかもしれません。戦のない世をつくるのは、自らの代でなくともよいと。
しかし、年上だった氏真がこのときに存命だったのですよね。1615年まで生きています。家康のような乱世からは脱落したものの、家康からしたらそれは羨ましく映るでしょうね。戦に次ぐ戦で、様々なものを失ってきたのですから。
かつて、今川義元が唱えた、王道を持って収める。そして、戦のないよを作るという事は、次の世代・秀忠に託すというのが
次回は、大坂の陣。いよいよ、豊臣と徳川の最終決戦となります。
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