劇場版 「鬼滅の刃 無限列車編」感想 煉獄さんは負けてない
少し前になりますが、10月23日(金)、イオンシネマ幕張新都心にて、劇場版「鬼滅の刃 無限列車編」を観てきました。
あらためましてとなりますが、鬼滅の刃は元々WJでも呼んでいて、コミックスもKindle本で全巻保持しています。昨年のアニメ放送も観ていて、アマプラでも何度か視聴しているという状況です。劇場版は、アニメ1期の続編となるため、早くから楽しみに
予想以上のクオリティ
TVシリーズも観ていたので、映画版でのクオリティーは間違いないと思っていたのですが、予想以上したね。作画自体が良いのは言うまでもないのですが、細かい所の描写がとにかく素晴らしい。
この後出てくる炎の呼吸のエフェクトもそうなのですが、列車の中での霹靂一閃や、魘夢の血鬼術の描写もアニメならではの描写もあり良かったと思います。
魘夢が列車と融合後の描写も原作とは違っていますね。列車自体に肉が張り付いた状態になっていたし、内部で乗客を襲う様子も原作とは変えていましたが、より危険な存在であるというのがわかりやすかったと思います。原作だと、吸収していくような描写だったのが、肉腫が襲ってくるような感じで、いい具合に気持ち悪さも倍増してましたし。原作では最後魘夢が首を切られたあとに、列車が肉に包まれる描写だったので、そこから派生させたのかなという感じです。
夢の中の炭治郎たちの描写も良かったですね。それぞれの、無意識領域の描写もアニメだとすごくわかりやすいし、いい表現が出来てるなあと感じました。真っ暗な善逸の無意識領域とか、怖すぎだし。炭治郎の無意識領域に現れる小人がまた実にいい。
ちょっと、細かい点を拾い上げようとすると、すぐに思いつかなかったりするのですが、TVアニメでの感覚をさらに上をいっていたと言っていいと思いますね。
最高にかっこいい炎の呼吸のエフェクト
煉獄さんの炎の呼吸がどういう風に描かれるのかなとおもってたんですが、これがまたむちゃくちゃ良かったですね。炎という画になりそうな表現ではありましたが、これがまた実にかっこいい。炭治郎の水の呼吸のエフェクトも良かったんですが、炎の呼吸のエフェクトは、それよりもさらに見栄えがする出来に仕上がっていました。
また、炭治郎の使うヒノカミ神楽での燃える描写とも、ちゃんと描き分けてあるのがさすがだなと思いました。炎の呼吸は、文字通り炎をイメージした赤と黄色をメインにした配色に対して、ヒノカミ神楽は燃えるような赤がという感じですかね。
どの技も良かったですが、最後の煉獄は素晴らしかった。まさに奥義に相応しい出来栄えだったと思います。
煉獄さんは負けてない
これは、映画を観た原作勢全般的に言っているのですが、話の内容はわかっているはずなのに、泣けてきてしまったというところ。
これは、かなり油断していました。作画の素晴らしさもありますが、声優さんの熱量に圧倒されました。炭治郎の涙の量が原作より多すぎやしませんかと思うくらいででしたが、花江さんの演技に合わせるとあのくらいになっちゃいますよねってのがわかります。
今回、平日夕方からの回でしたが、かなり子供連れで来ていたかた多かったんです。おそらく、近い席にいた子供だったんだろうとおもうんですけど、泣き始めるんですよ。しかも、最初泣くのを必死にこらえているのが伝わってくる。それでも、泣いてしまうっていうね。ワンワン泣くわけではなく、忍び泣くという感じですかね。子供になんて泣き方させるんだよと思いましたよ。おかげ、こっちまで泣けてきてしょうがない。
「煉獄さんは負けてない」は、炭治郎が叫ぶ言葉の一つですが、まさにその通りですよ。乗客及び、隊員に誰一人として犠牲者をださなかった。柱としての責務したのですから。
煉獄さんが語りかける最後の一言一言が胸を打ちます。「心を燃やせ」は、今後も炭治郎が何度か言葉にしていきます。それだけ、煉獄さんの言葉が残っていたという事なんでしょう。煉獄さんの最後の笑顔がとても素敵でした。
THE 鬼滅の刃なのです
この映画のエピソードって、まさにTHE “鬼滅の刃”なのですよね。テレビアニメでも、言及こそされてきましたが、あらためてネームドキャラである柱があっさりと死んだこと。この世界では、これが当たり前にあるんだっていうのを、あらためて印象づけるエピソードであったと思います。これは、原作連載時もそうだったんですが、この先いったい何人死ぬんだろうかっていうのがありました。
だけど、もう1つのテーマである、先へつなげるというのも示したエピソードでもあります。煉獄さんは、たしかに託したんですよ。自らの意思を、未来につなげる。そうして、脈々と受け継がれていく意思こそが、鬼を討つという事につながっていくんだと。
映画でのエピソードの先にはなってしまいますが、煉獄さんから信じると言われた3人は、これをきっかけにそれぞれ成長していきます。単純に、鬼殺隊としての強さという部分だけではなく、人間的にも成長の後がみれるようになります。それだけ大きなきっかけとなるエピソードでした。そういう意味では、これを劇場版でやれたのはホントに大きいかなと思います。
ダメージが大きい
今回の劇場版、歴史に残るような大ヒットになりそうな情勢なのですが、ちょっとびっくりですね。「鬼滅の刃」としての作品の素晴らしさとか、アニメとの相性とかいうのは語り尽くされたところですが、映画のヒットはまたちょっとレベルが違いすぎて、簡単にヒットの要因が言えるようなものになっていません。
今回、実際に予想以上に良くって、2回目も行きたいなと思っているのですが、ラストがああいった終わり方なので、ダメージが大きい。すでに何度かリピート鑑賞されている人もTwitter上などではみかけるのですが、続けて鑑賞するのはつらすぎるのですよね。もう少し、時間を空けてからまた2回目は行こうかと思います。
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