大河ドラマ 麒麟がくる 第二十七回 「宗久の約束」 ネタバレあり感想
大河ドラマ「麒麟がくる」。感想です。
第二十七回 宗久の約束
あらすじ
足利義昭(滝藤賢一)の一行は美濃に到着した。織田信長(染谷将太)と対面する。
信長は一千貫の金を用意していた。義昭は、これだけあれば1万の貧しき民が救えると感謝する。信長が送った、刀には目もくれず。
信長は、戦への備えとして、金を献上したのにと残念がる。あれが、武士の棟梁かと。
十兵衛は、29歳まで僧として育てられた、いまさら戦へ出ると行っても心も体が動かないだろうと。その方が、覚悟を決められたのだと。
生かすも殺すも信長次第だと、問うのだった。信長は何も変わらぬとし、都に出て幕府を立て直す。そして大きな世を作るのだと。
信長は京の三好一族と、近江の六角が敵になるだろうとし、妹・市を嫁がせた浅井を使ってみようと思うとし、浅井へ向かうのだと。
十兵衛には頼みたい事があるとし、三好の兵数と、朝廷が三好をどう思っているのか調べてほしいとするのだった。
京に潜入した十兵衛は藤吉郎(佐々木蔵之介)と合流する。藤吉郎は乱波を使い、織田が攻めてくると吹聴しているのだとか。
信長は、ときどき恐ろしい事を言うが、約束は守ってくれると。褒めてくれると、嬉しそうに話すのだった。
十兵衛は翌日、 東庵(堺正章)の元を尋ねる。駒(門脇麦)に会うためだ。そこに着いてきた、藤吉郎は、駿河で出会って以来の再開に喜ぶのだった。
十兵衛は太夫と前久が親しいと聞いて、駒へ太夫に合わせてくれと頼むのだった。駒は、義昭と信長を上洛させるために、また戦をするのかと問う。
致し方無いと答える。戦のない世をつくるには幕府を立て直すしかないのだと。
太夫(尾野真千子)と会った十兵衛は、朝廷が信長と義昭が上洛すれば、将軍に推挙する用意ができていると聞く。必要ならば朝廷の然るべき人と会わせると。
三好は強いとし、堺の豪商たちとつながっていて金があると。会合衆の今井宗久は、明からの船がくると1万貫は設けていると。
それを聞いていた駒は、寺で今井宗久(陣内孝則)の名乗る人物と会っていたと話すのだった。会合衆が三好と離れれば戦がしづらくなるとして、駒は十兵衛に今井宗久と引き合わせる。
駒は、今井宗久と対面する。三好に武器を提供するのはやめてほしいと。薬は民のためだとし、武器を売って戦をおこさせるのは理にかなわぬと。
薬を宗久に売る決心をしたとし、三好と手を切ってほしいと頼むのだった。宗久は、織田が堺を今まで通り扱ってくれるのかわからぬとし、わからぬものには変えられるのと。
それでも駒は、織田が勝てば堺を敵とみなすだろうとし、三好に手を貸すのはそういう事だと。
駒は、十兵衛を引き合わせる。かつて、帰蝶より馬の鞍や鉄砲を買ってもらっていたと。帰蝶が最も頼りにしていたのが明智十兵衛だと。
宗久は、商人は外国との商売で生業を立ててていると。それが守られるなら、三好と織田のどちらが勝っても良いというのだ。
義昭を擁している織田が有利とみていると。三好から手を引いてもいいと。ただ、京に日をかけぬ事、堺を守る事。上洛の折には、鎧兜はつけてこない事を条件とするのだった。
美濃へ戻った、十兵衛はこの事を進言する。だが、織田家臣団からは反発されてしまう。信長は、義昭の意向を聞かねばとするのだった。
義昭は、京の民たちに安心を与えるためにいい案だと賛同するのだった。これに信長も従うのだった。
だが、信長は、柴田勝家らの意見に是だとし、義昭の考えは否とすると。だが、大事なのは上洛した後だとし、近江への戦に備えるのだった。
立ち去ろうとする信長だったが、戻ってきて十兵衛に問う。将軍の側にいるのか、それとも信長の家臣になるのかと。十兵衛は将軍の側にいると答えるのだった。
信長は六角との戦に勝利する。織田信長は、足利義昭を擁して鎧・兜を身に着けずに上洛を果たすのだった。
感想
信長はただ大きな世を作るため。もう、最初から信長と義昭は相容れるはずはないのだというような描写です。義昭が目指す世と、信長が目指すものは明らかに違っているようにみえるわけですが、それでも光秀は信長を頼り、義昭を助ける。これはもう、フラグだらけですよ。
信長と義昭が相容れぬように、光秀と駒の考えにも齟齬が生じていました。駒は、戦はおこしてほしくないのです。光秀は、戦となろうとも、平安な世のためならやむなしと割り切れる。そこは、戦火でそだった駒と、武士である光秀の差なんでしょう。
陣内孝則の今井宗久は、また一癖ありそうな感じですね。何をたくらんでいるかわからない。まあ、ただ信長とは相性がいいのだろうなという気もします。元々、信長は堺を手に入れたいと思っていましたから、宗久との接近は好都合でしょう。
信長の家臣にはならないという光秀。信長は光秀を信頼していたのか!?おそらく、幕府を建て直したい光秀の考えとはべつのところを見ていたのでしょうが、光秀にとっては貴重な意見をくれる存在。これからどうするかの指南役であり、アドバイザーなのです。後の秀吉・藤吉郎とはまったくキャラクターが違いますが、信長の家臣団たちにはないものを光秀も秀吉ももっていた。だからこそ気に入っていたのでしょうな。
次回は、新将軍・足利義昭と幕府復興。何やらきな臭い感じですな。義昭の器のほどがうかがえる回
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