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「天気の子」世界を変えてしまったが想像以上だった (ネタバレ少なめ)



天気の子

「君の名は。」から3年、新海誠監督作品の「天気の子」を7月27日に観てきました。

結論から言うと良かったと思います。いろいろ好き嫌いが分かれそうな内容ではありますが、個人的には好きですよ。

展開的には「君の名は。」を彷彿させるような流れでもありますが、結果はまるで違うものでした。予告編にあった、「僕たちが世界の形を変えてしまった」が想像以上でした。

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家出少年と姉弟家族

家出少年の帆高と、姉弟の2人暮らしをしている陽菜の物語。帆高が東京へやってきたところから物語が始まるわけだが、正直何をしに出てきたのはハッキリせず。須賀の元を訪れていなければ、いずれお金もなくなっていただろう。

帆高が東京にやってきて、どうしたかったかってのが物語全般を通じてもよくわからず。須賀の元で働いているときには、家事全般もこなしていたし、いろいろ器用。陽菜と出会わなければ、なんとなく数年は東京で過ごしていた可能性もありそうで。ただ、親御さんから捜索願も出されていたので、いずれは島に連れ戻されていたんだろうなぁ。

陽菜は、弟の凪と2人暮らしな訳だが、母親がなくなってからの間どういう暮らしをしていたんだろうなぁ。年齢を偽ってバイトをしてはいたようだけど、それだけで暮らしていけたのかが少し不思議ではある。まあ、結局お金は足りなかったんだろうなというのは、物語の中でもわかってくるけど。そういえば、陽菜も料理も出来るし、装飾品とかも作ってて手先が器用でしたね。

帆高が陽菜と出会って、お互いに惹かれ合うのは、なんだかある意味自然な流れなのかと。東京になにかを求めてやってきた家出少年にとって、自称年上のお姉さん陽菜は、その境遇も相まって助けたくなる存在だったと思うし、陽菜からしても子供2人で暮らしてきた身からすればとても頼りになる存在だったと思うし。

帆高や陽菜ってのは大都市東京にとってのある意味暗部なんですよね。まあ2人にとっては、そんな事はどうでもいい事なんでしょうけど。2人がやっていた、晴れを売る商売は人々を明るくしていたし、当人たちもそれを楽しんでいたので、暗さってのは微塵も感じなかったので、そういう存在っていうのは忘れてしまいそうになるんですが。

新宿の街と美しい空

帆高が転がり込んできた新宿の街並みがホントにリアル。冒頭でてきたバニラの宣伝カーと、漫画喫茶マンボーとか普通に見かける景気ですしね。JR東日本が協力してくれたのもありますが、中央線沿線の景色とかもそのまんまでした。それだけじゃなくって、神宮花火大会時にのぼったビルの上の景色とかもすごく良かった。

物語全般にかかわる天気の話。雨の日が多くなるんですが、晴れのシーンがまた美しい。これはホントに新海誠監督作品の真骨頂だなと思うんですが、花火大会のシーンも美しかった。正直、今回思ったよりスクリーンが小さくて、もっと大きなスクリーンで観たかったかもと思いました。(できれば、また行きたいです。)

大人って

物語の主人公が「君の名は。」の2人よりもさらに若い年齢だった訳ですが、違うのは2人にとって同年代の協力者がほとんどいないんですよね。主人公サイドが若い年代の代表だとすれば、自分たちくらいの30代以降の人たちから見ると須賀だったり刑事だったりといった大人たちの方に目がいってしまう部分があります。

須賀は、大人サイドから見るとなんとなく判ってしまう部分もあって、等身大の大人としてはそうなんだろうなと思います。もっとも、個人運営の有限会社をやってたりたり、元家出少年だったり、帆高サイドにもっとも理解のある大人でもあったはずで。ちょっと、須賀の置かれている状況からすればしょうがないけども、もう少し帆高たちに協力してくれるのかなと思っていたので、少しがっかりしたりもしました。

最後の最後で大人気なく帆高を助けてしまう辺りで須賀の株が完全に崩落しないで済んだ辺りなんですけどね。もっとも、この後の3年後の描写で、最初のときよりもきれいなオフィスで堂々と社長やっている辺り、この人普通に才能あるんだなとも思ったりしましたが。

須賀と帆高との間の年齢になるのが夏美で、年齢的には20歳越えてるはずだけど、まだ就活中の身で社会人になる前ってのもあって、大人サイドの人間にはなれてないところが絶妙なバランスになっていました。結局のところ、帆高にとっての一番の協力者になってくれた訳だし。

長梅雨と梅雨明け

この物語中、ずっと雨がちという天候だったのが、今年の長い梅雨とも相まって、新海監督持ってるなと思ってしまいましたね。しかも、この日は台風は迫っていたものの梅雨明け間近で晴れていたので、晴れっていいなを実感させてくれる辺りもさすがだなと。

おそらく上映開始当時はまだ梅雨時だったので見え方がまた違ったかもしれませんね。天候を扱っているだけあって、映画観たときの天候だったり、映画館から出たときの天候でまた感じ方が変わってきてしまう気もします。

物語上の天候はさすがに極端すぎるかもしれないですが、日頃の天候にしたってもう、どこまでが異常気象なのかわからなくなってきてますからね。そういうのを考えると、天気って重要なんですよ。今このタイミングで天気を物語のテーマにしたのは実に面白いです。

世界の形を変えてしまった

さすがに世界の形は大げさすぎるんですが、ホントに形を変えてしまったので、そのとおりではあります。前回の「君の名は。」では予告編のテンションと話の重さが全然違っていてびっくりしましたが、今回は「世界の形を変えてしまった」が、もはや、やりすぎだろうってくらい変えてしまったので、ある意味驚きです。

物語上は確かにやりすぎ感はあるんですが、実際問題現在の東京も江戸時代より前はあんなもんだったのかもと思えば納得してしまいます。そういう意味では世界の形を変えてしまったのは人間側でもあるんですよね。

おそらくこの「世界の形を変えてしまった」事については賛否あるんだろうなとは思います。前作との関係でいえば、結果的に隕石落下による死者を0人にしてしまうという、大改変をやってハッピーエンドという形で締めくくった事との対比で考えると、こういう終わり方もありかなと思ってしまいます。全てがうまくいって終わるなんて事ないだろうという、ツッコミに対して大きな代償を払うって事で答えた訳ですから。

要するに、この結果は瀧くんが歴史を変えてしまった事が全ての始まりと思うと意外としっくりするかもしれません。

まとめ

今回、あまりやった事がなかったんですが、出来る限りネタバレを少なくして感想を書いてみました。やっぱり難しいなぁ。あまり、いろんな映画とかアニメ作品を観たりってのがないので、例えで出せるものがないのがまた苦しい。

以前の新海誠監督作品をまだ観れてないのですが、おそらくは新海誠監督の真骨頂なのかなという気もします。大ヒット作の「君の名は。」があって、思い切った事を出来たってのもあるんでしょうけど。前作と比べて、こちらの方が好きっていう人は一定層いると思いますね。いろいろとスッキリしない部分もあるので、そこら辺をどう捉えるかってのもありますが。

機会があれば、もう1回映画館で見直しておきたいですね。なかなか1度観たかけだと細かい部分が観きれなかったりもするので。次回は、ネタバレありで感想を書きたいと思います。

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