大河ドラマ おんな城主 直虎 第9回 「桶狭間に死す」 感想
その報せは井伊谷にも届くのだった。命からがら帰ってきた奥山朝利(でんでん)より小野玄蕃(井上芳雄)の死が知らされる。さらには、次郎(柴咲コウ)の父直盛(杉本哲太)が首だけとなって帰ってきたのだった。
多数の使者を出した井伊勢。千賀(財前直見)は、悲しみにくれる間もなく、夫をなくした妻たちを慰め、お悔やみの文をしたためるのだった。
直盛が亡くなり、井伊家の跡取りを決めねばならなかった。直平(前田吟)は、直親(三春馬浦)に継がせようとするのだが、直盛の遺言を預かってきた孫一郎(平山祐介)の言葉により中野直由(筧利夫)に決まるのだった。直親は、うろたえた表情を見せるが、政次(高橋一生)は直親を矢面に立たせなくなかったのだろうと慰めるのだった。
一方、松平元康(阿部サダオ)は、奪って城を出て、岡崎城へと帰還していた。今川勢の城代は逃げ帰っていたため難なく岡崎城へ戻る事に成功したのだった。
中野が井伊を取り仕切る事になったものの、政には疎い中野に代わって実務を行っていたのは政次であった。その政次を疑っていた、朝利は玄蕃と夫婦になっていたなつ(山口紗弥加)を奥山の家に呼び戻そうとする。しかし、なつは小野に留まると決めるのだった。
南渓(小林薫)は、娘・佐名(花總まり)より、今川の情勢を聞いていた。今川家の中での内紛もあり、義元の弔い合戦はすぐにはお越せそうにもなく、松平元康は岡崎城から戻らぬとの事。南渓は、元康が岡崎城からは戻らないと察するのだった。佐名は、いざというときは、娘の瀬名(菜々緒)を井伊で匿ってほしいと頼むのだった。
おくやみの文を書き、突かれて眠っていた千賀の傍らに残っていた文を見つけた次郎。そこには、おとわの名前が記してあった。その文には、亡き父・直盛が日頃から次郎を思う気持ちが記されていたのだった。
そして、直親としの(貫地谷しほり)からの知らせで跡継ぎが出来た事を知らされた、千賀と次郎。亡き父が残してくれたものだと喜ぶのであった。
朝利に呼び出された政次。なつを返さない事をとがめていたが、逆に政次にやりこめられてしまう。政次の帰り際を突如斬りかかる朝利。龍潭寺にいた次郎は、逃げ帰ってきた政次より、朝利を斬ってしまった事を知らされるのだった。
感想
実に、あっという間の桶狭間の戦いでした。確かに、織田勢の急襲から今川義元が討たれて、半日も経たないような出来事だったのでしょう。直盛も玄蕃もあっけない最後でした。そして、義元に至っては、口伝で死を知らされたのみで、ナレ死すらありませんでした。
井伊家にすれば一大事ではあったものの、今川家のゴタゴタにより義元の弔い合戦もすぐにはなく。体制を立て直すのには丁度よかったのかもしれません。
本来ならば、すぐに井伊家を継ぐはずだった直親。直盛の遺言もあって、なにか微妙な立場になってしまいました。直親の闇がまた濃くなってしまいそうです。ただ、直親にもようやく子が出来ました。将来の、井伊直政であります。
政次は、どうしてもそういう役回りになってしまうんでしょうかね。斬りかかられた末とはいえ、朝利を斬り殺してしまって、井伊での立場は悪くなってしまいそうです。
もっとも、井伊家の騒乱はこれが序章に過ぎないわけなんですよね。直親も死に、中野や直平も死んでしまいますからね。ここから、井伊直虎誕生までにどれくらい掛けるのでしょうか
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